『SEOマーケティングの未来を読む vol.160』
「買収してもらいたいTwitterとしてもらえない理由」
【1】 南紀田辺プラムロードマラソン参加!
絶好のマラソンシーズンになってきました。
各地でも楽しく大会が行われていますが、
ようやく今年初ラン参加の「南紀田辺プラムロードマラソン」があさって26日日曜日に迫ってきました。
■ 南紀田辺プラムロードマラソン (ハーフです)
南紀田辺プラムロードマラソン
紀州田辺は梅の産地ですが、梅畑の産地をハーフマラソンするという大会で今年3回目。
地元を走るのは「口熊野42kmマラソン」以来ですが、やっぱり生まれ故郷を走れるのは感慨深いものがあります。
中芳養上芳養の坂だらけのハードコースできついらしいですが楽しみにしてます。
地元の人、友達、田舎のおいやん(おじさんの意味)。
田辺の町を走らさせていただきます。
【2】 WEBマーケティング4コマ漫画 毎週金曜日更新
■ 第238話
サーバ落とし
アクセスが集中するとなってしまう現象ですが、呉くんもサーバーを落としたいサイトがあるようで…?
■ 第237話
低関与商材
低関与商材といったら何を思いつきますか?
■ 第236話
40年と5分
呉くんがPCバグで困っているようです。
■ 第235話
コミュニケーション手段
コミュニケーション手段について、どんなものがあるでしょうか?
■ 第234話
ゴシック調の明朝体
轟部長がフォントについて、教えてくれます!
【3】 買収してもらいたいTwitterとしてもらえない理由
今回はツイッターの話。
ツイッターは大喜利のような面白さと、リアルタイムで見れるのが検索よりも便利なところです。
特にマラソン後などに参加したマラソン大会を調べると、(例:大阪マラソンとか高槻マラソン とか)
そうすると、その大会に参加した人のいろんな写真やツイートが出てきます。
中には既に走り終わっている速いランナーがいたり、お笑い芸人なのにすごく速いランナーを発見したり。
前に枚方のマラソン参加した時には、ガリガリガリクソンさんが開始3キロでばててて、「残り39キロ。もう無理」とかツイートしてました。
そんなのを帰りに見るのも楽しいものです。
でそのTwitter話です。
栄枯盛衰の激しいSNS界の中にありながら、Twitterは日本でその存在感を誇示し続けていました。
コミュニケーションを交わしたり、情報を発信したり集めたりできる短文投稿サイトのTwitter。
そのTwitterが、2011年3月に発生した東日本大震災では、不通となった携帯電話の代わりにリアルタイムで情報を得たり重要な情報を拡散(Twitterのリツイート機能ですね)したりするため利用されたことがきっかけとなり、Twitterは災害時の情報伝達手段としても注目されるようになりました。
そうしたこともあり、Twitterは現在ではさながら公共インフラのように扱われています。
しかしTwitter社の財務状況は良くありません。
収益は振るわず新規ユーザーも増えず、上場以来赤字が続いています。
Twitterを欲しいと思う企業はないのか、
最近の買収話も立ち消えになってばかりというありさまです。
今回のメルマガはこのTwitterの現状と、Twitter社の買収の話です。
短文投稿サイト「Twitter」とは
2006年に創業したアメリカのIT企業Twitter社。
そのTwitter社が運営する140文字制限の短文投稿サイトがTwitterです。
アメリカのGoogle社の出身でコメディアン、という異色の経歴を持つディック・コストロ氏が
2010年にTwitter社のCEOに就任し、広告事業を軌道に乗せ、
2013年Twitter社を上場に導きました。
2009年当時、Twitterの時価総額は破格の約1100億円で、
2014年には約2.9兆円に達したと言われています。
Twitterには毎月約3億人がログインしており、スマホユーザーのうちアメリカでは約20%、その他の地域では約9%が利用していると言われています。
業績不振のTwitter社
しかしそのTwitter社は2013年の上場以来、赤字が続いています。
つまり、上場してから一度も黒字になったことが無いのです。
また売上高やユーザーの増加ペースも大幅に鈍化しているようです。
2015年には従業員336人を解雇する大規模なリストラ計画を実行していますし、
2016年には本社ビルのまた貸しも行っています。
2016年1~3月期決算で約89億円の赤字を計上し
2013年の株式公開時から株価が56%ダウンしています。
140文字制限の緩和などサービス面でも改善を積み重ねてきたものの、収益を向上させるまでには至っていないようです。
慢性的な赤字経営を脱することのできないこうした状況に不満を抱いた投資家たちの圧力によってか、2015年にはCEOだったコストロ氏が事実上の引責辞任を発表、取締役に降格し、創業者の人ジャック・ドーシー氏が暫定でCEOに復帰しています。
上場してから赤字続きのTwitterと、利益を伸ばしたFacebook
Twitterを語るとき、投資家がよく比較対象とするのがFacebookです。
上場以来赤字が続き株価が2割下がったTwitterに比べ、Facebookは上場から半年で黒字化し、株価は上場後一年半で約5割上がり、一気に利益を伸ばしています。
全世界の利用者数はTwitterの約3億人に対し、Facebookは約16億。
およそ5倍です。
またユーザー1人当たりの収益も、TwitterはFacebookの半分以下。
おまけにTwitterの利用者の定着率も低いそうです。
2013年、ニューヨーク証券取引所に上場したTwitterには買い注文が殺到しました。
株式上場で資金を調達し、上場企業というブランド力を手に入れ、さらに飛躍する。
これがTwitterの戦略だったようですが、実現できなかったようです。
「データ収集でFacebookに後れを取るTwitter
ユーザーの投稿が並ぶタイムラインにプロモツイートと呼ばれる広告を載せ、それに課金することでTwitter社は収入を得ています。
しかし140文字以内という短文メッセージの羅列はほぼ大半のインターネットユーザーには利用価値がありません。
また短文のため読み書きが一瞬で終わってしまうため、広告として機能していない、という指摘もされています。
「データを収集し、有効なターゲッティングを行うことが出来る」というデジタル広告の強みに関しても、TwitterはFacebookに遅れをとっています。
Facebookは出身大学や誕生年などユーザーの詳しい人口統計的データを収集することができますが、Twitterはそうしたデータ収集はあまり得意ではありません。
まずGoogleやFacebookに広告を出すアメリカ企業
アメリカの調査会社のイーマーケッターによると、アメリカにおけるデジタル広告支出の約10%を、Facebookが握っているそうです。アメリカの企業は、GoogleやFacebookに広告を載せた後、初めてTwitterに広告を出すか検討するそうです。
これまでも幾度となく出ていた身売り話
赤字とはいえ、Twitterは世界で億単位のユーザーを抱えるサービスです。
それだけに、Twitterをめぐる買収の噂がこれまで絶えませんでした。
Googleの持ち株会社Alphabet、娯楽大手のDisney、
顧客管理ソフトのSalesforceなどのアメリカ大手数社に対しTwitterは身売りや合併の打診をしており、大手数社も買収に関心を示していました。
しかしTwitter買収の最有力と言われていたSalesforce のCEO、マーク・ベニオフ氏が、Twitterを買収しないと公式に発言し、他の企業もすべてTwitterの買収から降りる結果となりました。
もはやどの企業もTwitterの買収には関心が無いように見えます。
マーク・ベニオフ氏はFinancial Timesに対しこう発言しています。
「われわれはTwitterの買収から手を引く。われわれに必要な会社ではなかった」
このベニオフ氏の発言後、Twitterの株価は前日比6%の急降下となったそうです。
イジメやヘイトの温床になっているTwitter
なぜどの企業もTwitterを買収したくなくなるのでしょうか
Twitterはインターネット上では非常に高い知名度を有しており、ブランド力も高いと見られてきました。
しかし最近では、Twitterは中高生によるネットハラスメントの温床という目で見られています。
また、ネットハラスメントどころか、Twitterはテロリストの広報宣伝活動にまで利用されています。
Twitterもこうした状況を鑑み、いじめ関連のアカウントを大量に削除したりしていたのですが、これが言論統制だとユーザーの反発を買う結果を招いてしまいました。
Twitterを買収すると噂されていたDisneyも、Twitterに蔓延るネットハラスメントや人種差別、性差別などがDisneyのイメージを傷つけると判断し買収から降りたと言われています。
Disneyが依頼したTwitterの調査結果報告書には、以下のような内容が書かれていたと言われています。
「インターネットの利用者を中心にTwitter社のイメージに対してネガティブな見方を示す利用者が増えてきている」
「こうしたネガティブなイメージを持つ企業を買収することは企業の広報宣伝上、かえって逆効果になる」
こうした調査結果を見ればTwitter社の買収に企業が及び腰になるのは無理もありません。
Salesforceも似たようなものらしく、CEOであるマーク・ベニオフ氏も買収から降りた理由をこう語っています。
「買収を考える人は多くのフォロワーを持つ人のアカウントを見る、そしてそこに溢れるヘイトコンテンツを目にする」
Twitterと「匿名性」
匿名になれば攻撃的になる人も出てきます。
しかし、TwitterのCEO、ディック・コステロ氏が来日した際、以下のような発言をしています。
「私たちは今後もニックネームで登録し、発言できる環境を提供し続けていく」
インターネット上で政府を批判したために、言論が弾圧されたり、罪に問われたりする……ユーザーが本名で登録していた場合、こうしたことも起こりうると彼は考えているようです。
そのためインターネット上における匿名性を重視しているのでしょう。
ちなみにFacebookは登録には本名が必要となっています。
本名でないと判断された場合はアカウント停止などの措置もとられています。
世界と違ってFacebookよりもTwitterが好きな日本人
Facebookは世界で最も人気の高いSNSとなっています。
Twitterは世界で2位以下です。
ところが、日本ではこれが逆転します。
日本ではTwitterがFacebookを超える人気を誇っているのです。
Twitter Japanは今まで日本国内のユーザー数を公表していませんでしたが、2016年の2月に初めてそれを記者説明会で公表しました。
2015年12月時点で1カ月間にTwitterにログインした月間アクティブユーザー数は、世界全体では3億2000万人。
そのうちの約1割にあたる3500万人が日本国内からのアクセスだったそうです。
単純計算で日本人の4人に1人はTwitterユーザー、ということになります。
(ちなみにFacebookの国内ユーザーは2600万人程度)
Twitterは投稿文字数を140に制限していますが、漢字を使う日本語は他の国々の1文字当たりの情報量が格段に大きいため、短文でも深い内容を書くことができます。
それが日本人のTwitter好きの理由と考えられるそうです。
また、日本では本名はなくニックネームでインターネットを利用する人が多いのが現状ですから、FacebookよりもTwitterのユーザーが多いのは当たり前なのかもしれません。
自己主張する外国人、それを好まない日本人
また、海外では、ユーザーが写真などを投稿し自己主張するInstagramやSnapchatはアクティブユーザー数でTwitterを追い越しています。
ですが、日本では、InstagramやSnapchatのユーザー数はほとんど伸びず、Twitterがいまだに圧倒的なユーザー数を誇っています。
これは自己主張を嫌う日本人の国民性によるものという指摘もされています。
まとめ
Twitterが生活の一部になっているようなヘビーユーザーや、何万人もフォロワー数を抱えそれを営業や宣伝に利用してきた芸能人や文化人の中には、Twitterの買収が立ち消えになったことでTwitterが無くなるのでは、と危機感を抱いている人も多いようです。
(Twitterが無くなれば、フォロワー数を増やすための
今までの苦労が水の泡になるわけですから、当然といえば当然ですが)
公共インフラとしての価値もあるわけですから、なんとか継続して欲しいものです。
Twitterに限らず、広告を主な収益源としているIT企業はどこも似たような状況に悩まされています。
Twitterのこれからの取り組みや、買収後の変化などにそのヒントが見つかればよいのですが。
じゃ広告入れたらいいじゃないか~、とツイッターを使う側からはしてて、広告が前からぱらぱら入るんですが、ちょっと前に急に
「アダルト広告」
がばしばし入ってきました。せめて求人とか、クルマとか、服とかならいいんですが、急に連発でこの手の広告は・・・。
セグメント影響かもしれませんが、そんなはずはない。たぶん。
このへん利益とサービスの現状などの問題はなかなか難しいんですが、残ってほしいなとは思います。
(記載 谷 美輝)