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「消える職業」「残る職業」

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SEOマーケティングの未来を読む vol.128
「消える職業」「残る職業」

【1】 泣きたいときに強制的に見る動画

有名なTOSANDOさん。

SNSでも拡散された有名な動画ですが、曲はパッヘルベルのカノン。

繰り返すリズムが心地よいことに加えて、誰もが聞いたことのある曲なのでピアノの音に対してエールを送ってしまいます。

※ CMクリエイターさんとしてもすごいと思います。

その東山堂さんで第二弾が出ていたことと、東山堂=父さん、どう? という意図があるとかないとか。ダジャレですね。

■ 音楽は言葉を超える

「何かを伝えたいとはではなくて、おどろかせたいから」

『千葉次郎の挑戦』も秀逸です。

今回はそんな話です。

【2】 WEBマーケティング4コマ漫画

■ 第162話
マジカルナンバー7
魔法の合言葉「マジカルナンバー7」!いえいえマーケティングの深いお話です。

■ 第163話
表記ゆれ。
「お問い合わせ」と「お問合せ」意味は同じでも、ユーザーが読みやすいように統一する事が大切です。 

【3】「消える職業」「残る職業」

「雇用の未来:コンピューター化が進むことで各職業はどれほど影響を受けるか?」

というオックスフォード大学のオズボーン氏が、同大学のカール・ベネディクト・フライ研究員とともに著したという論文が話題となっています。

この論文は、アメリカの702もの業種を徹底調査し、「これから10年経っても人の手でなくてはできない仕事」「これから10年後にはコンピューターやロボットでもできるようになっている仕事」の二つを割り出している調査レポートです。

つまりは、10年後も残っている職業と、コンピューターやロボットに作業を置き換えられて無くなってしまう職業を調べているわけです。

こうした「これから消える仕事」に関しては、東洋経済や現代ビジネスといった記事は複数のメディアでも取り上げられていますし、「子供たちが大人になる頃、その65%はまだ存在していない職業に就く」

なんていう言葉がニューヨークタイムズにも掲載されたりしています。

社会を農業中心から工業中心へと変えた、18世紀半ばのイギリスに端を発した産業化が進むに連れ、手と体を使う作業、いわゆるブルーカラーの仕事は機械化され、熟練労働者の仕事を機械が行うようになっていきました。

しかし、IT化の進む現代の技術的進歩は、ブルーカラーの仕事は言うに及ばず、ホワイトカラーの仕事さえも、コンピューターやロボットに置き換えられてしまうかもしれないのです。

今回のメルマガでは、10年後も残っている仕事と消えていく仕事を調べた冒頭のレポート「雇用の未来:コンピューター化が進むことで各職業はどれほど影響を受けるか?」を紹介していき、感想を述べてみたいと思います。

「職業」が消える理由その1.インターネット

職業が消える理由とはなんでしょうか。

身近なところを見渡してみると、10年前とくらべてどんどん縮小している市場をいくつか思いうかべることができます。

例えば、ソフトレンタル業界。

インターネットと高速データ通信の普及により、街中のレンタルビデオ店は姿を消しました。

ビデオやDVD、CDのレンタル利用者がいなくなったのではなく、オンライン上でのオンデマンド配信に置き換わりつつあるからです。

ソフトレンタル業界の市場規模は落ち込み続けており、それがこのままのペースで続くならば、2020年には業界としては消滅するとさえ言われています。

「職業」が消える理由その2.ロボットの性能向上と低価格化

今までのルーチン的な作業しかできないものと違い、技術革新によってここ10年間でロボットは目覚ましい能力向上を遂げています。

動きのパターンを暗記することで自動的に作業を行うことができ、値段は約210万円と比較的安価な「バクスター」という汎用ロボットまであるそうです。

こうしたロボットが大量生産されればその値段はさらに下がり、より普及し、人間の仕事を奪っていくことになるでしょう。

ちなみに、9000億円と言われる日本のロボット市場は2020年には約3兆円、2035年には10兆円程にまで達すると言われているそうです。

「職業」が消える理由その3.ビッグデータの活用

最近の技術革新の中で特に注目されているのはビッグデータです。
ありとあらゆる莫大な量のデータをコンピューターが処理できるようになった結果、今までは不可能だった非ルーチン作業のルーチン化が可能になりつつあるそうです。
その具体例がアメリカのニューヨークにあるがんセンターで行われている「医療診断」。
この病院はアメリカのIT大手であるIBMと協業し「ワトソン」と呼ばれるIBMの人工知能型コンピューターに、

「60万件の医療報告書」

「150万件の患者記録や臨床試験」

「200万ページ分の医学雑誌」

などを分析させ、症状や遺伝子、薬歴などを患者間で比較することによって、各患者に最良な治療計画を作ることに成功しているそうです。

法律の分野でも同じような試みが行われています。

アメリカのソフトウェア大手シマンテックのサービスを利用すると、

数千件の弁論趣意書や判例などの文書を2日間で57万以上分析し、分類することができるそうです。

そのサービスがあれば、裁判前のリサーチに必要な人員も不必要になりますね。

「職業」が消える理由その4.センサー技術と認知能力

センサー技術の発展と進化によって、これまで人間にしかできなかった作業を機械でも行えるようになり、さまざまな分野で機械が利用されるようになりました。

その具体例には、カタールの首都ドーハやブラジルのサンパウロ、中国の北京などでは、水道のパイプやポンプをチェックするセンサーが備え付けられ、水漏れを40~50%削減することに成功したそうです。

これなら水漏れをチェックする作業員もいらなくなりますね。

他にも、街頭や歩道を監視し音や映像を記録するセンサーが街中に張り巡らされれば、警官の人数も減らせるかもしれないと指摘されています。

認知能力すら獲得した現代のロボットはこれまで人間にしかできなかった仕事をすることも可能になりました。

Googleの無人で走る自動車などがそうです。

世界中に普及すれば、タクシーやトラックの運転手は仕事を失ってしまうでしょう。

人間とは違って、休憩や睡眠の必要も集中力や思考力の限界もないため、センサーは24時間働くことができます。

長時間正確に仕事ができるセンサーが多くの現場で利用されるようになり、自動車事故も劇的に減るかもしれません。

スマートフォンに見る身近なテクノロジー

こうしたインターネットやビッグデータによる情報分析、センサーによる認識能力を組み合わせているものの一つで身近なものが、AppleのスマートフォンiPhoneなどの音声認識機能である「Siri」です。

週末の天気は?とスマートフォンに話しかければ、それを認識しインターネットを通じて実際の天気予報を調べディスプレイに表示させることができます。

アメリカでは人間の代わりにコールセンター業務を行える音声応答システムも開発されているそうです。

そのシステムを使えば、従来に比べ60~80%のコストが削減できるようになるとも言われているそうです。

レポート「雇用の未来」の内容

冒頭で紹介した英国オックスフォード大学のレポート「雇用の未来」は、IT技術によってアメリカの総雇用のおよそ半分の47%が失われる可能性があると述べるというショッキングな内容になっています。

「各仕事に必要なスキルはどのようなものか」

「そのスキルを機械がどれだけ自動化できるのか」

を調べるために、コンピューター化を阻む仕事の特性、すなわち「手先の器用さ」「芸術的な能力」「交渉力」「説得力」などをもとに、702もの職業がどれだけコンピューターに置き換えられやすいかを調べ、分析しています。

その結果、賃金と学歴が低い職業ほどIT化の影響を顕著に受けることがわかったそうです。

IT化で消えてしまう職業

分析の結果、内容が単純でIT化しやすい、つまりコンピューターによって代替され、職業として消えてしまう可能性の高い仕事だと判断されたのが、

「受付、レジ係」「スポーツの審判」「保険鑑定士」
「融資担当者」「組み立てラインスタッフ」「データ入力者」
「電話営業」などです。

分野で言えば、「物流」「営業」「事務」「サービス業」「製造業」などが将来はコンピューターにとって代わられると判断されているようです。

意外なことに、レストランのコックやウェイター、自転車修理工にツアーコンダクターと、それは機械ではできないのではないの?という職業も混じるなど、非常に多岐にわたる職業が選ばれています。

IT化が進んでも残る職業

では逆に、IT化が進んでも失われることはない仕事、すなわちコンピューターに代替されにくい仕事と判断されたのが「レクリエーションセラピスト」「最前線のメカニック、修理工」「緊急事態の管理監督者」「メンタルヘルスと薬物利用者サポート」「ヘルスケアソーシャルワーカー」「口腔外科」「消防監督者」などです。

分野で言えば「経営」「財務」「エンジニア」「教育」「芸術」「ヘルスケア業務」などが、コンピューターによる影響は少ないと判断されています。

クリエイティブを要求される芸術や、人の心に働きかけるセラピスト、最先端の技術を扱うエンジニアなどは、さすがにコンピューターには置き換えることはできないのでしょうね。

まるで、これから先仕事を失いたくなければ、IT化の影響を受けにくい分野で働くのがいいですよとさえ言っているようです。

まとめ

誰もが憧れ夢見たサイエンス・フィクションの世界が実現しつつある現代の状況は、人間の仕事と雇用をロボットが奪い、多くの人間が失業者に転落してしまうという暗い負の側面も内包しています。

レポートでは、IT化によって現在の職業のうち、消える職業と残る職業に焦点を当てています。

しかし、IT化によって新しく生み出される仕事もあるはずです。

ロボットやコンピューターでもできる仕事は、ロボットやコンピューターに任せる。

クリエイティブな作業に集中できるようになるその環境は、知性やスキルを磨きさえすればプラスに働くはずですし、仕事だけでなく今までと違った働き方や生き方まで生み出すことができるかもしれません。

↓↓↓ こういったレポートを元に考えると

最初に紹介した『東山堂』さんの仕事はなくならないですね。

結婚式に娘のために音楽を習いたい気持ちがなくならないですし、そのレッスンをしてくれる場所は必要です。

もっといえば単調で作業内容に変化がないようなことは機械に任せるべきですし、人間はもっと生産的なことやクリエイティブなこと、付加価値高いことの仕事を行う方が楽しくていいと思うわけです。

※ 決して単調な仕事がダメではなく、代替できるものは代替すればいいのでは、という話で。

ほかにも

おじいちゃんがサッカーやってみた

https://www.youtube.com/watch?v=dalFyh8Igfw

おじいちゃんがフットサルやってみた!

https://www.youtube.com/watch?v=xbb4yP5AJ_g

こんな動画みたり、サッカー選手のテクニックを見ていると、このようなスポーツが機械に代替するはずがありません。

機械同士の戦いなんかはあるかもしれませんが、感情をストレートに揺さぶられたり、ほっこりしたり、笑ってしまったりすごいと感動したりなどの機械にない人間の本質に触れる部分は
機械に替わるわけもないわけで。

作業の機械化、生産性の向上などを、社外の顧客からも提案を求められつつ、自社の仕事の付加価値を生むのに必死になっている、現場からは以上です。

機械がばーっとメルマガかけないものですし。

(記載 谷 美輝)

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