メールマガジン

O2Oを実現させる切り札?「iBeacon」とは

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

SEOマーケティングの未来を読む~クレアネット通信vol.105
「O2Oを実現させる切り札?「iBeacon」とは」2014.08.13

【1】当社オフィスが移転いたしました

この度、当社オフィスが移転いたしました。
6月16日(月)より新住所にて業務を開始いたします。

これを機に、社員一同、皆様のご期待に添えるよう
業務に精励する所存でございます。

今後とも何卒変わらぬご愛顧を賜りますようお願い申し上げます。

【移転先】
530-0052 大阪市北区南扇町1-5 UAKビル2F

電話番号:06-4792-8281 FAX:06-4792-8291
(電話・FAX番号は変更はございません。)

【2】プライバシーマークが更新で(2)になりました

クレアネットの谷です。

ベネッセさんで顧客情報流出などの事件がありましたが、 クレアネットではそういった顧客情報など気をつけないと、と プライバシーマークを取得して業務を行っております。
個人情報は個人を識別できる情報のことですが、 この取得に関して取得日から2年経つと更新日になりまして、 最近更新が終了しました。
不動産などの宅建許認可の数字と同じで、(1)よりも(2)のほうが 長年になるので、数字の(6) などの会社さんをみると、
「お!すごい!」
と思ったりしますね、ようやく(2)なのでまだまだですが、 3、4、5、と継続していけるようにしないとと感じています。

【3】WEBマーケティング4コマ漫画

■ 第110話 ジオターゲティング

■ 第111話 4P分析

【4】O2O(Online to Offline)

O2O(Online to Offline)、すなわちネット上からリアルの行動を 促す施策、言うなればインターネットとリアルを融合させた マーケティング手法が注目されています。 その切り札と言われているのが、去年アメリカのApple Storeが 導入したことで話題になり、日本でも普及の兆しを見せている 「iBeacon」です。
アメリカのApple Store店内にはiBeacon用の端末が設置されており、 iPhoneやiPadに「Apple Storeアプリ」をインストールしておけば、 情報提供サービスを利用することができます。
例えば、Apple Store内のiPhoneが展示されている場所に近づくと、 手元の、iPhoneやiPadにiPhoneの最新情報などが自動で表示されます。
また、レジカウンターまでの距離といった情報もわかるようになっています。 日本でもiBeaconが使われるようになってきています。
百貨店や小売業界では、セール品の近くにiBeacon用の 端末を置いておき、セール品コーナーに近づくと客の スマートフォンにクーポン情報が配信するようにしたり、 店の前の歩行者に店内を覗きたくなるような 特別なクーポンを送ったりしています。
家電量販店では来店ポイントのシステムとして使われていますし、 映画館や博物館などでも浸透し始めています。
iBeaconは、情報やクーポンの提供、来店ポイントの付与だけでなく、 マーケティングデータの収集にも活用することができます。 例えば、イベント会場において、来場者はどのブースにどれくらい 滞在していたか、などを把握できれば、次回の企画に 利用することもできます。 iBeaconはこのようにビジネスにおいて様々な活用法があります。
今回はこのiBeaconについてまとめ、感想を述べてみました。

■そもそも「iBeacon」ってなに?

ibeacon-logo

Beaconは、石ころのような、小さい端末です。
Beaconとは、低消費電力の近距離無線技術(Bluetooth Low Energy:BLE)を利用した位置特定技術、もしくはその技術を利用した端末のことを言います定期的に電波を発信します。

非常に少ない電力で動くのが特徴で、コイン電池やボタン電池で数年から10年利用できるので、壁にくっつけて設置する事も可能です。
このBeaconと呼ばれる端末に近づくと、スマートフォンがそれを感知して位置を確認したり、店舗のクーポンを受信したりできる機能がiBeaconです。
iPhoneやiPadに搭載されている「iOS 7」から利用可能になっています。機種で言えば、iPhone 4s/5/5s/5c、iPad(第3世代以降)、iPad mini、iPod touch(第5世代以降)でサポートされています。
「Apple Storeアプリ」以外でも、iBeaconを使うiPhone用アプリはすでにいくつかリリースされています。
iOS、すなわちiPhoneなどのApple製品にしか使えないということもなく、Bluetooth 4.0に対応していればAndroid端末でも、
iBeaconが利用できるようになっています。
Android端末ではNexus 5などが対応しています。また、Beacon端末をわざわざ購入しなくても、iPhoneやiPod touchなどにiBeacon端末化する別のアプリをインストールすれば、iPhoneやiPod touch もBeaconがわりに利用することができます。

■GPSとは違うことができるiBeacon

現在地を確認するための技術と言えば、まず思い浮かべるのは人工衛星で現在地を割り出す「GPS」ですよね。後は、携帯電話で使われている基地局の位置情報。しかし、GPSや基地局による位置情報では、店舗の中にいるのか外にいるのか、店舗のどこにいるのか、といった細かな位置特定はできません。
一方、iBeacon は、Bluetoothの電波を使って位置情報を特定していますから、衛星からの電波が届かない店内でも、Beaconが設置されていればユーザーの持つスマートフォンの位置を、数cm〜数m程度といった高い精度で把握することができるのです。
スマートフォンを端末に数cmの距離までかざさなければならないNFCやおサイフケータイとは違って、iBeaconならその場所を訪れるだけで利用することができますので、セール商品用の棚に近づいたときはセール商品用のクーポンを付与するといったように、店舗側からより積極的かつ効果的に働きかけることができるようになるのです。
このように、iBeaconは、GPSやNFCでは出来ないサービスを可能にする技術としても注目されています。
これから、各地で行われているiBeaconの活用例をいくつか紹介したいと思います。

■映画館でのiBeaconの活用例

20世紀フォックス映画が行った『X-MEN:フューチャー&パスト』 のプロモーションにおいて、世界で初めてiBeaconが映画館で利用されました。 映画館のロビーなどに設置されたiBeacon用の端末に 「TOHOシネマズマガジンアプリ」がインストールされている スマートフォンを近づけると、映画の主人公である ウルヴァリンを演じた俳優ヒュー・ジャックマンからの メッセージ付き特別映像の視聴やキャンペーンへの参加 が可能になったり、デジタルクーポンがもらえたりするそうです。
20世紀フォックス映画は、iBeaconと「TOHOシネマズマガジンアプリ」 を使ったプロモーションをこれから全国展開していくそうです。 スマートフォンを使った映画のプロモーションとしてかなり 有効だと思うし、iBeaconの認知度の向上にもつながりそうな 試みだと思います。

■博物館や美術館でのiBeaconの活用例

株式会社シフトは、iBeaconを活用した博物館、美術館向けの 「館ナビ」を開発しています。 これは博物館や美術館の展示物の周辺にiBeacon用の端末を 設置し、来館者のスマートフォンにその展示物の情報を 自動的に表示させるというものです。
来館者の利便性の向上や、集客に効果があるだけでは ありません。
先ほども述べたように、どのくらいの数の来館者が どの展示物の前にどのくらいの時間いたのか、といった マーケティングデータを収集することもできます。

■ライブ会場でのiBeaconの活用例

iBeaconがライブ会場でも活用されています。 3月29日から7月8日の大阪城ホールまで約3カ月間開催された ユニコーンのライブでは、すべての会場でiBeaconが 活用されていたそうです。
「ユニコーンの公式アプリ:ユニコーン」がインストール されたスマートフォンをもって会場に行き「会場に着いた らチェックイン」というボタンを押せば、チェックインが 完了し、壁紙がダウンロードできるそうです。
実際に会場にいるかどうかは、iBeaconとGPSによって チェックされているため、会場から離れた場所でボタンを 押しても、チェックインできずに壁紙もダウンロード できないそうです。
このユニコーンのライブ会場で使われているiBeacon用の端末は、 小型で電池で動くBeaconではなく、iPhone本体が使われていたそうです。 ちなみに、この「ユニコーンの公式アプリ:ユニコーン」は、 2011年からリリースされているもので、iBeaconにはアップデート で対応させたそうです。
このアプリがあれば、ライブ情報や、ユニコーンのメンバーの テレビやラジオへの出演情報をチェックできるので、来場者の スマートフォンにインストールされている比率がもともと 高かったため、壁紙をダウンロードした来場者は30〜40%もいたそうです。
大勢の人に使われている人気アプリを、iBeaconが使えるように アップデートすれば、そのままその大勢の人間をiBeacon用の サービスに誘導できるという一例ですね。

■地域活性プロジェクトでのiBeaconの活用例

iBeaconは地域活性化プロジェクトにも使われています。
株式会社エンプライズは、地域活性化プロジェクトを企画 する株式会社リバイバルデザインと共同で、淡路島・ 兵庫県洲本市の地域活性化プロジェクトを開始し、地域活性化施策 として、iBeaconを使ったスマートフォンアプリ 「淡路島のびのび〜こん」の提供を始めました。
「淡路島のびのび〜こん」がインストールされたスマートフォン を持って洲本市の各地に置いたBeaconの近くにいくと、 パラセーリングの無料体験チケット、入浴料割引クーポン、 ドリンク無料クーポンといったクーポンが自動で配布されます。
旅の満足度の向上や地域の活性化を狙って、観光客に対する リクリエーションサービスの1つとして行われました。
さらなる島の活性化と目指し、今後は洲本市だけでなく 淡路島全体にiBeaconを設置する計画だそうです。
座布団を使ったiBeaconの活用例
株式会社キーバリューは、人が座るとスマートフォンやタブレットに 知らせる「スマート座布団」を開発しました。
iBeaconと感圧センサーが座布団に内蔵されており、座ると重みで センサーがオンになり、専用アプリがインストールされている iPhoneやiPadなどにその情報がリアルタイムに送信される仕組み になっています。
店舗の椅子に設置すれば、客がどの座席にどれぐらいの時間 座っているかがわかります。
「今、眺めのよい窓際の席が空いております。ぜひご来店ください」 というようにWEBサイトで公開すれば、O2Oにも活用できそうですよね。 ちなみに価格は、大量生産時は1枚1200〜2000円程度を想定しているそうです。
この値段なら、大型店舗でも全席に設置することも難しくないでしょうね。

まとめ

iBeaconの活用法を調べていると、様々なアイディアでもっと 色んなことができるような気がしました。
一つのアイディアが実現されれば、さらに別のアイディアを 実現させることができるようになります。
どの業種でもそうなのでしょうが、日進月歩で技術が進化し、 スマートフォンもどんどん普及しているITでは、特にその 頻度が高いと言えます。
そしてそれに伴って、ビジネスチャンスが生まれるわけですから、 それだけ掴み取れるチャンスも多いということになります。 だからIT業界は面白いんですね。
記載:クレアネット谷

———————————————————————-
(次回につづく)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

コメントを残す

*