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ショールーミングに対抗するリアル店舗の手法

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SEOマーケティングの未来を読む~クレアネット通信vol.98
「ショールーミングに対抗するリアル店舗の手法」2014.06.06

【1】鳥貴族さん ジャスダックへ新規上場

140609

クレアネットの谷です。
ワールドカップネタはおいておいて。
鳥貴族さん、(巷ではトリキ、トリッキー)が上場ですね。 7月10日ジャスダックへ新規上場だそうです。
■ 社長の息子は関ジャニ∞、鳥貴族が上場へ
http://kabumatome.doorblog.jp/archives/65795162.html
280円であのクオリティの鳥貴族さんは、東大阪の布施駅の隣、俊徳道からスタートされたそうです。俊徳道駅、ほんと大阪の人に聞いても「知らんわ」、(実話) 東大阪の人に聞いても、「知ってるけど降りたこともない」、(実話)という駅なので、そんなところから上場まで歩んだことはすごいことだと。都島にも、梅田にも、関目にも、いろんなところにトリッキーはありますが、知ってる店と美味しいお店が成功すると本当に嬉しいですね。
応援したくなるような店つくり、会社つくり。 これからもトリッキーは安くて美味しい店であり続けてほしいものです。 会社にもありますが、創業者の大倉さんの本は経営の 基本や考え方がすごく共感できた学びの深い本でした。

●鳥貴族「280円均一」の経営哲学
http://goo.gl/xJuO8o
都島の鳥貴族のトイレには 「鳥貴族のうぬぼれ」があります。 『たかが焼鳥屋で世の中を変えたいのです』 初めてみた時に「なんやなんや?」思いましたが、 これが理念で鳥貴族の思いなんだなと、もっと鳥貴族さんが 好きになりました。
(貼ってるのは男子トイレ限定かもしれませんけど)
そういう鳥貴族さん話もいいのですが、 クレアネットは今日6月6日、創業記念日でした。 6年継続できたのもお客様、スタッフ、パートナーさん、 いつも美味しい飯や酒を出してくれる南森町の一寸一杯さん、 などなど、いろんな関わってくれているみなさんに感謝です。 『たかが焼鳥屋で世の中を変えたいのです』
鳥貴族さんのように理念を高めて、仕事する意義をもっと深めながら、 これからも、できることをコツコツ、精進していきます。

【2】WEBマーケティング4コマ漫画

■ 第101話 営業と名刺

■ 第100話 とうとう100回目

「こんなネタも書いてほしい!」などあればお気軽に
スタッフまでお声かけください。

【3】「ショールーミングに対抗するリアル店舗の手法」

店頭で商品を確認してから、スマートフォンなどを使って通販サイトからオンラインで購入すること。リアル店舗をまるでショールームのように利用する こういった消費者の購買行動を「ショールーミング」と言います。
野村総合研究所の「生活者1万人アンケートにみる日本人の価値観・ 消費行動の変化」によれば、オンラインで購入するユーザー の7割は、リアル店舗で商品を実際に確認してから 買うようにしているそうです。
店頭で買うよりも安く、家まで届けてもらえる手軽で便利な ネット通販市場は、年率1割超の成長が見込まれており、 小売業は客の流出に危機感を抱いています。 前回のメルマガでは通販サイトの行っているショールーミング 関連のサービスについて取り上げていましたが、 今回は「ショールーミングに対抗するリアル店舗の手法」 について調べ、感想を語ってみたいと思います。
リアル店舗のとる対抗策は?

ショールーミングやネット通販へのリアル店舗の 対抗策は大きく分けて2つです。 「来店の機会を増やしつつ、店頭で買って もらえるように工夫する」 「リアル店舗とオンラインを連動させ、 自社全体の売り上げを上げる」 これらのやり方を、分かりやすい 実例とともに紹介していきます。

来店の機会を増やしつつ、店頭で買ってもらえるように工夫する

来店の機会を増やしつつ、店頭で買ってもらえるような工夫として、 以下のような方法があります。 ・接客サービスの向上 ・リアル店舗で使用できるクーポンをオンラインで配布 ・来店ポイントを与えるスマートフォンアプリの採用 ・店頭でしかできないサービスの提供 店頭でしかできないサービスの提供の具体例としては、 店内に設置された仕掛けにスマートフォンをかざすことで クーポンが当たるGUビックロ新宿東口店のキャンペーンや、 ユニクロの試着した衣服の色を変化させる バーチャル試着システム「UNIQLO MAGIC MIRROR」の導入です。 こういったバーチャル試着サービスを多くの アパレルが採用するようになっています。 確かに、クーポンやこういう楽しい仕掛けがあれば、 リアル店舗まで足を運んでみようという気になりますよね。

リアル店舗とオンラインを連動させ自社全体の売り上げを上げる

次にリアル店舗とオンラインを連動させ自社全体 の売り上げを上げる方法。 店頭からであろうがオンラインからであろうが、 自社の販売チャネルからの購入なら会社全体の 売り上げになるのだから、どちらから購入されるか にこだわる必要はない、という考え方。 これには以下のような方法があります。 ・リアル店舗をショーケースと割り切る ・あらゆる場所で顧客と接点をもつ「オムニチャネル」を構築する こちらはアイディアが面白いので、詳しく紹介していきます。

新店の内装に1000万円かけて成功したセレクトショップ

リアル店舗をショーケースと割り切った渋谷のセレクト ショップ「アールアンドコー」の場合。 表参道の新店を「ブランド力を高めるショールーム」 と割り切り、内装投資に約1000万円もかけたそうです。 狙いは的中し、開業後ネット通販は前年比30-60%の 伸び率で推移し、新店の収支も約半年で黒字化に。 社長の橋谷朋和氏は、 「収益を伸ばしやすいのは、在庫や集客に制限のないネット」 としながらも、 「通販で高額品を売るための信用を培えるのはリアルの売り場だけ」 と考えているそうです。 新店をショーケース化させながらも、ブランド力を高めるのに 必要不可欠なのは信用であり、事業基盤はあくまで店舗である、 というスタンスは崩していないようです。

店舗の内装でブロガーにアピールしニューヨークで成功

リアル店舗をショーケースと割り切ったもう一つの具体例、 メーカーズシャツ鎌倉(神奈川県鎌倉市)の場合。 昨年10月にニューヨークで開いた約100平方メートルの 初の海外店の内装に約8000万円、 マネキンなどのディスプレイに200万円をかけたそうです。 これが大当たり。 ブロガーによりネットで有名となり、アメリカでのネット通販を 求める声も殺到したそうです。 店舗を、本当に消費者の関心を引くことができるようなショールーム にすれば、それを見た人間をファンにすることも、 ネット通販に誘導することもできるという好例ですね。 ブロガーにより店の評判が拡散されたという事実も、ネットを 巧みに利用している印象です。 メーカーズシャツ鎌倉の、貞末良雄会長の言葉に勇気付けられる 小売店も多いのではないでしょうか。 「日本企業はショールーミングを悪い現象と短絡的にとらえているのでは」 「真の意味でショールームとなる店を作れば見知らぬ土地でもお客が集まってくれる」

あらゆる場所で顧客と接点をもつ「オムニチャネル」の構築

次に紹介するのは「オムニチャネル」という手法。 オムニとは「あらゆる」の意味で、チャネル(販売経路) とはリアル店舗、通販サイト、イベント、公式サイト、ファンサイト、 カタログ、モバイル、SNS、マスメディア、コールセンター、 屋外広告などのことです。
つまり、オムニチャネルとは名前の通り、顧客と接点を もつためにあらゆるチャネルを使うことです。 しかし、ここで大事なのは、ただチャネルを増やすだけの マルチチャネルとは違い「全てのチャネルを連携させる」 ことにオムニチャネルの意義があるということです。
商品管理や顧客管理などを連携させ、利便性や満足度を高め、 顧客をロイヤルカスタマーにし、売り上げをアップさせる ことが重要なのです。 ちなみに、オムニチャネルという言葉が人々に知られる ようになったのは2011年から。ショールーミングで営業不振に悩まされていたアメリカの百貨店「Macy’s (メイシーズ)」のCEOが 「オムニチャネル企業を目指す」と2011年に宣言し、店舗と自社の通販サイトの区別をなくし、 在庫や顧客情報を一元化させ、顧客ニーズの取りこぼしをなくすことで在庫圧縮と売場の効率化に成功し、業績を劇的に改善させたのです。
これがきっかけとなり、オムニチャネルが注目されるようになりました。 2013年以降、日本でもイオングループや、セブン&アイ・ ホールディングスといった大手小売りチェーンが、 オムニチャネルに活発に取り組むようになりました。

「お客様とお店をつなぐかを第一に考える」イオングループ

イオングループは「どうやってお客様とお店をつなぐかを 第一に考える」とし、オムニチャネルに力を入れ、 リアル店舗とオンラインを融合させることで集客や売り上げアップ を図っています。
イオングループの最新店である千葉市の「イオン幕張新都心店」 では、店内の大型タブレットを使って、売場にない商品でも店頭 に取り寄せたり、自宅で受け取れるサービスを開始。 昨年は当時約700万人いた既存のウェブサービスのユーザーIDを 統合し「イオンスクエア」というecポータルサイトを立ち上げています。
また、リアル店舗の販売で提供されるWAONポイントを、 オンラインでも利用可能にしました。 それは「オンラインでの販売」と「リアル店舗への誘導」 の両立につながります。

「日本一のご用聞き」を目指すセブンネット

セブン&アイ・ホールディングスが打ち出したコンセプトが 「セブンネットは日本一のご用聞きになります」。 セブンイレブンのそれだけでなく、西武、そごう、 イトーヨーカドー、アカチャンホンポ、チケットぴあ、 セブン旅ネットなど既存のサイトを統合し「セブンネット ショッピング」を立ち上げています。 ポイントも「セブン&アイポイントサービス」によってリアル 店舗とオンラインの連動を進めています。 「生活のすべてをセブンネットで」というキャッチコピー にあるように、商品情報や購買状況をシームレスに共有すること でサービス向上を図り、どんな商品やサービスでも そこだけでまかなえるようにするのが目標のようです。

「店舗受け取り」で狙う「ついで買い」

「オンラインで商品を注文し、リアル店舗で受け取る」 というサービスも盛んになっています。 オンライン書店「e-hon」では、オンラインで注文し書店で 受け取りや購入ができるサービスを展開しています。 リアル店舗側にも、このサービスで2つのメリットが発生します。 「リアル店舗側にも店頭販売と同様のマージンが入り、 売り上げにつながる」 「リアル店舗への来店が促進され、ついで買いの効果も期待できる」 このため、三省堂書店やブックファーストなど 多くの書店が提携しています。

まとめ

リアル店舗とオンラインとを連動・融合させ、ネット通販や ショールーミングとも上手に共存していくことで、 売上を上げようとする企業の動きが活発になっています。
ネット通販に追い詰められたことが、新しいアイディアを 生み出す原動力になっているのです。 スマートフォンやインターネットが普及していくことで、 ショッピングの方法は、今後ももっと便利に進化していくでしょう。 オンラインオフラインにこだわらず、リアル店舗があるから こそできる新しいサービスを消費者に提供していくことが、 小売店には大切なのかもしれません。
それが顧客の囲い込みにつながり、客の来店の機会を増やし、 店舗の売上につながっていくのだと思います。 逆風の中で、自分の店や会社のあり方を見つめ直し、 それを好機に変え、今までのやり方を変えて売り上げを 拡大させようとしている企業をみていると、使い古された 言葉かもしれませんが、ピンチをチャンスに変えること、 変化し続けることが、ビジネスには大切ですね。
コツコツし続けながらも、時代の流れを読んで手を打つ、 2つは並存することが大事だと。
記載:クレアネット谷

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(次回につづく)

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