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AIやロボットに仕事を奪われる?ネット業界の話

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『SEOマーケティングの未来を読む vol.180』
AIやロボットに仕事を奪われる?ネット業界の話

【1】都島のはま寿司さん、ペッパーくんおもてなし

「都島のはま寿司さん、ペッパーくんおもてなし」

地下鉄、もとい!大阪メトロ谷町線の都島駅でて南側に2分くらい歩いたところにある
「はま寿司」さん。回転すしでも有名で、スシローさんなどと同じく
土日は家族連れなどで賑わっているのですが。

「ペッパーくんおもてなし」= ペッパーくんがいらっしゃいませ。

ぺッパーくん 「いらっしゃいませ、画面タッチください」

ぺッパーくん 「ご予約ありかなしかお選びください」

ぺッパーくん 「何名かお選びください」

ぺッパーくん 「番号が出ますのでお取りください」

ぺッパーくん 「レジ上の液晶に番号が出ます。お待ちください」

ぺッパーくん 「ありがとうございます」

これ、最初びっくりしましたけど、実にいいです。

飲食でバイトしてたんでわかるんですが、
子供連れとかやっぱり早く通してあげたいですし、子供が泣くのは
仕方ないにしろ、その世話のお母さんがぐったりしてると

「お皿早く片付けて~!」
など対応するほうが焦るんです。特に真面目で一生懸命な人は。

なのでぺッパーくんには怒れないですし、
何か面白いのもあるし見てて楽しいし、とかとかと。

本当に急いでいると予約入れるのでアプリに誘導もスムーズですし。
実にいい。



【2】 【まんが】300回にわたるwebマーケティング漫画

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AIやロボットに仕事を奪われる?ネット業界の話

18~19世紀の産業革命の機械化が雇用を奪い失業者が溢れたように、
石炭の利用量が一気に減少したため炭鉱が閉鎖されたように、
ロボットによって雇用が奪われたりテクノロジーの進化が一つの産業に
壊滅的な打撃を与えたりといったことが、人間社会では繰り返されてきました。

現代のテクノロジーの進化も私たちの労働に悪影響を与えるのでは
ないかと懸念されています。

そう遠くない未来で、日本の労働人口の約半分がロボットや
AI(人工知能)に取って代わられてしまって、
人間の仕事が奪われてしまうのではないか、ということで
『10年後になくなる職業』なんて言葉まで囁かれだしています。

「そんなのは単純労働者の話でしょう?」
と高をくくっている知的労働者も居るかもしれませんね。

しかし、今後更なる進化と普及が確実なロボットやAI、そして
インターネットの産業利用は、単純労働者のみならず知的労働者の
仕事までも奪ってしまうのではないか、と言われているのです。

こうした危惧は海外のIT先進国ではすでに実際に社会問題化しているそうです。

日本の例をあげれば、みずほ銀行がIBMの質問応答システムWatsonを
コールセンター業務に導入してたりなんかはもうずいぶん前の記事です。

このようにロボットやAIに仕事を奪われてしまうことで人間が
失業することを「テクノ失業」と言うそうで、最近はテレビなどで
取り上げられる機会も増えたことから知名度も上がってきているようです。

今回のメルマガはその
「AIやロボットに仕事を奪われる?ネット業界の話」の話です。

 

凄まじいAIやハードの進化

AIの進化と聞いてまず思い浮かべるのは、将棋やチェスやオセロ等の
ゲームのAIです。

1980年前後から開発されだしたこれらのゲームのAIはアマチュア以下
と言われていました。

しかし1990年代にはCPUやメモリ等のハードと技術が急速に進歩し、
1997年にはIBMの開発したコンピュータチェス「Deep Blue」が人間の
チャンピオンであるガルリ・カスパロフを1勝2敗3引き分けで破るように
までなりました。

Google傘下のIT企業が開発した「アルファ碁」という囲碁AIが
プロ棋士に勝利したという最近のニュースを覚えている人も多いでしょう。

世界最大の半導体メーカーであるインテルの創業者ゴードン・ムーア氏
は1965年、「ムーアの法則」と呼ばれるある予測をたてました。

「コンピュータチップの性能は18ヶ月毎に2倍になる」
という予測です。

アメリカの発明家でGoogleにおいて人工知能の研究に携わった
レイ・カーツワイル氏はこのムーアの法則からこのような結論を導き
出しました。

「2045年にはコンピュータの性能が人間の脳を超える」

実際、CPUの進歩は凄まじく、現在のスマートフォンに使われている
SnapdragonのCPUは、1990年代後半に世界一早かった
スーパーコンピュータと呼ばれていた超高速マシンに匹敵する性能が
あると言われています。

 

世界経済フォーラム(WEF)の分析報告書にある予測では

しかしコンピュータの性能が人間の脳を超える2045年になる前に、
大規模なテクノ失業は起こってしまうかもしれません。

1971年、世界情勢の改善に取り組むために、どのような団体や
利害関係にも関与しない公平な非営利財団としてスイスのジュネーブに
設立された国際機関「世界経済フォーラム(WEF)」が2016年1月に
発表した分析報告書では、

「ロボットやAIの台頭などが労働市場に大きな影響を及ぼし、
15の国・地域で2020年までに710万人が職を失う」
と予測しているそうです。

中でも最も被害の大きな業界は、テレメディスンの台頭がめざましい
医療業界だと言われています。

テレメディスンとは「テレ=遠隔」と「メディスン=医療」を
組み合わせた造語です。

ビデオチャットの映像や音声を利用することで、患者が実際に
病院まで足を運ぶことなく医師の診察を受けたり、
患者の主治医が遠く離れた所にいる専門医から助言を受けたりする
ことができるというものです。

また、営業・事務・総務など低成長分野での就業が多い女性労働者の
多くも雇用を喪失すると予想されています。

AIと言えば、アメリカのニューヨークのある病院では、
IBMの人工知能型コンピュータに、60万件の医療報告書や150万件の
患者記録や臨床試験、200万ページ分の医学雑誌などを
分析させることで、各患者に最良な治療計画を作ることに成功したそうです。

こうした技術がさらに進み普及していけば、給料の高い医者の数を
減らしてコストを削減しようとする動きが出てくるのは当然かもしれません。

 

野村総合研究所の推計「日本の労働人口の49%は代替可能」

野村総合研究所が英国の研究者と共同で601種類の職業ごとに
人工知能やロボットなどで代替される確率を試算し
、2015年12月に発表した推計も、興味深い内容になっています。

「今後10~20年の間に日本の労働人口の実に49%が、
アメリカでは47%が技術的には代替可能になる」と予測されているのです。

「協調性や創造性が必要な業務、非定型的な業務は自動化の可能性が低い」

「逆に、それらが不要な業務は自動化の可能性が高くなる」

と野村総合研究所主任コンサルタントの岸浩稔氏はコメントしています。

現在の仕事の半分がAIやロボットで置き換えられた社会。
それはどのようなものになるのでしょうか。

SFに夢として描かれたような、高度に発達した便利で
住みやすい世界なら良いのですが、失業者の溢れた世界だとしたら嫌ですよね。

 

他にもある、似たような予測と状況

似たような予測は他でもされています。

ボストン・コンサルティング・グループはこう予測しています。
「2025年までに産業用ロボット導入の急拡大により、
日本では現在の4分の1の人件費が削減される」

世界最大の会計事務所デロイト&トウシュが2016年1月に発表した
レポートでもこう予測しています。

「イギリスでは今後20年の間にすべての職業の35%がテクノ失業の危機に瀕する」

「売業の59%が、倉庫や運送業では実に74%の雇用が影響を受ける」

2016年にシャープを買収したことで話題となった台湾の
鴻海(ホンハイ)精密工業でも、
「中国・江蘇省の工場で働く6万人の作業員をロボットに置き換える」
という発表がされています。

 

アメリカで社会問題になっているテクノ失業

「メキシコ人や中国人、日本人に仕事を奪われた」
とアメリカの第45代大統領となるドナルド・トランプ氏は語ったことが
あるようですが、

IT先進国のアメリカではロボットに職を奪われるテクノ失業も
すでに社会問題になっているそうです。

すでに銀行の窓口業務はネットバキングに移行しつつあり、
2001年から2009年にかけてそれに関わる従業員は約70万人も減少したそうです。

他にもスーパーのレジ係、工場労働、ホテルの受付係などがロボットに
よって代替されており、アメリカの実態は25歳~54歳の
働き盛りの男性の10%前後が失業者だと言われているようです。

今後大量の失業者が出ると見られているのが約290万人もい
るトラック運転手だと言われています。

決まった敷地内で運搬に利用される車や決まった路線を走る公共バスが
ありますよね。

こうした空港や物流ターミナルなどの運搬車や公共バスが無人化されて
いくと見られているためです。

 

AIやロボットによる代替を積極的に進めるべき
「新産業構造ビジョン(中間整理)」

文句を言わずに休まず働き人間を雇うより安上がり。

雇用主にとっては、人間を雇うよりロボットを雇うほうが都合が良い
のかもしれません。

被雇用者側から見れば、
「経営者はロボットやAIばかり使うな、ロボットやAIは人間の仕事を
奪う社会の敵だ」と言いたくなるかもしれません。

ですが、そう単純な話でもないようです。

「我が国が新たな成長フェーズに移行するため、ロボットや
AI等による技術革新を的確に捉えこれをリードするべく大胆に
経済社会システムを変革する」ことを目的として

経済産業省が発表した「新産業構造ビジョン(中間整理)」では
逆のことが書かれているのです。

要約すると
「AIやロボットによる代替を積極的に進めていかなければ日本は
国際競争力で負け、市場を喪失し、かえって多くの失業者を生む」
という内容です。

 

ロボットやAIの台頭は本当に雇用を奪うだけなのか

何事にもプラスとマイナスがあるもので、
「ロボットやAIの台頭などが労働市場に大きな影響を及ぼし、
15の国・地域で2020年までに710万人が職を失う」

と予測した世界経済フォーラム(WEF)の分析報告書では、
こうも指摘されているようです。

「技術の進歩のおかげで200万人分の新たな雇用が創出される」

これは、ロボットやAIの進化や普及とともに、ロボットやAIでは
代替できない新たな業務も増えるという意味です。

先ほどあげた「新産業構造ビジョン(中間整理)」にも
「AI等の技術革新・データ利活用により、今までは対応しきれなかった
<社会的・構造的 課題=顧客の真のニーズ>に対応可能に」

「グローバルに広がるこの新たなフロンティアを誰が発掘・獲得するかの競争へ」

「住まいにおけるリアルデータの利活用により、幅広い新サービス
・製品が生み出され、様々な産業・雇用に影響を与えていく」

「プラットフォームを抑えることで競争優位を築き価値の大宗を握る
事業者が出現する可能性も」と書かれています。

要するにロボットやAIの進化や普及でビジネスチャンスが生まれるよ、
ということですね。

 

まとめ

新産業構造ビジョン(中間整理)ではAIやロボットによる代替が
進むことのデメリットとして、先ほど述べたような、国際競争力が
低下した場合は働き口が縮小してしまうということと、

労働者のスキル転換が必要になること、そして場合によっては
労働移動の必要性が拡大することをあげています。

国民が機械に仕事を奪われたり、大量の失業者を出したりしないように、
政府は教育や支援を十分に整備し労働力を開発することが
これから重要になっていくのかもしれません。

労働者の側も、機械に真似のできない協調性や創造性、
そしてスキルを身につけていく必要があるでしょう。

そして経営者は、ロボットやAIの進化や普及で生まれたビジネスチャンス
をものにしていこうとしなければならないのかもしれませんね。

ただただ。

ロボットやAIで全部仕事をやってくれるわけでもないので。

はま寿司さんのペッパーくんみたいに、
ペッパーくんに働かせたほうがいい場合もあります。

あと、最近だと扇町・南森町周辺のお店は半分くらい、
コンビニもモスなんかも「自動レジ」でお金をお客さん側で
入れるようなシステムになってきました。

これは外国人の方が多い影響だと思いますし、おつりなんかも
もうこっちのほうが間違いないのでいいと思いますので、
お店の運営側も初期投資はかかるもののメリットだと感じます。

経営に悩みは尽きませんが、
合理的に済ませることができるのならもちろん合理的に進めたいもの。

「明治維新のころ山伏は17万人もいたが明治5年の修験禁止令で
全員路頭に迷った、日本史上最大のリストラ。
ちなみにキャノンの従業員数が19万人で富士通が15万人、
当時の日本総人口は3000万だから男性の1%は山伏だった」

という記事を前どこかで見て、

「非合理なことを止めた例って昔もあったのね」

と思わず感心してしまいました。

AIやロボットに代替できるものはどんどん変えたほうが
結果的にはメリットも多いのでは、とやっぱり思います。

社内で非効率な作業を行うのなら、クレアネットに制作業務を任せれば
総工数時間月額10時間メリットとして時間捻出でき、よりクリエイティブな
時間に費やすことが出来るのでメリットではないでしょうか(PR)。
これもAIやロボットの発想です。(PR)

(記載 谷 美輝)

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