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ユーチューバーの利益は?CPM200円

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『SEOマーケティングの未来を読む vol.168』
「ユーチューバーの利益は?CPM200円」

【1】登美丘高校ダンス部さん

荻野目洋子のダンシングヒーローを使ったバブリーダンス。

今年Mステ、レコード大賞など、怒涛の出演ラッシュを
繰り広げている登美丘高校ダンス部。

知り合いの社長さん、

「娘おるねん。あのダンス部」

さらっと言われてびっくりしました。

練習ハード、コーチもハード、けど、そういったハードさは
メンタルもハートもチームワークも鍛えられますので、
娘が大人になったと言っていたりして、それはそれでよかったなと。

ちなみに。

■ 【TDC】バブリーダンスPV 
  登美丘高校ダンス部 Tomioka Dance Club

なのですが。

バブリーダンスをキッズが完コピしている姿が
可愛すぎると話題に!リツイートは5万超え。

https://www.youtube.com/watch?v=FYq8no6jopY

こちらもすごい、そしてかわいい。
これだけ完全コピーするにも結構センスいります。
すごいですこのキッズ。



【2】 WEBマーケティング4コマ漫画 毎週金曜日更新

■ 第272話
ツァイガルニック効果
ユーザーインターフェースはユーザーが使いやすいものでないといけませんね

■ 第271話
相手の名前
名は体を表すといいますが、名前は強いキャッチコピーになるようです。

■ 270話
CPM200円
専門用語CPMを知れば、メディアのいろんなものが見える!?

 

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ユーチューバーの利益は?CPM200円

?白い粉?を警察官の前で?悪質Youtuberの話

人気を得るため、視聴回数を稼ぐため、過激な動画をYoutubeに投稿するYoutuberが後をたたず、世界的に問題となっているそうです。

国内でも最近とある動画が投稿され、騒動となりました。

「覚醒剤 いたずらドッキリ」というタイトルで投稿されたその動画には、薬物と見せかけたグラニュー糖を警察官の前でわざと落とし逃走するYoutuberと、追跡する警察官の様子が映し出されていました。

この動画は130万回以上再生され、ネット上で波紋を呼びました。そのYoutuberは自身のブログで、視聴者が増えた、今後も同じような動画を投稿し続ける、と発言しています。

今回のメルマガはこうした悪質なYoutuberの話です。

 

「覚醒剤いたずらドッキリ動画」の内容

悪質なYoutuberによる「覚醒剤 いたずらドッキリ動画」とはどのようなものだったのか、詳しく説明します。

動画はグラニュー糖を小さな袋に小分けしたところから始まります。小さな袋に小分けされた白い粉は、まるで覚せい剤のようです。

そして画面に動画を投稿したYoutuberが登場し、黒いタンクトップに着替えます。そのYoutuberは入れ墨をしているため、服装と相まっていかにも「ヤクの売人」といって風情です。

屋外のシーンになり、先ほどのイレズミにタンクトップの男が、通行人の前でわざと冒頭の小さな袋に小分けした白い粉をポケットから落とします。

すれ違った通行人は怪訝な顔で、落ちた白い粉や、落としたイレズミにタンクトップの男を振り返っています。

このようにして通行人の反応を見るドッキリ動画、というわけですね。



 

男は通行人だけでなく警察官もターゲットに

ターゲットは通行人だけにとどまりません。

次に男性が向かったのは、福井県JR福井駅近くの駅前交番。動画にはご丁寧に「交番」とテロップも入っています。

警察官の前で、そのイレズミにタンクトップの男が、小さな袋に小分けした白い粉をポケットから落とし、突然、走って逃走。

「すわヤクの売人か!?」と必死で追跡を開始する警察官と、サイレンを鳴らしながら出動するパトカー、身柄を拘束されたイレズミに
タンクトップの男が大勢の警察官やパトカーに取り囲まれながら事情を聞かれている様子が撮影されていました。

警察によると、小袋の中身である白い粉は覚醒剤ではないとすぐに判明し、念のため行われた尿検査でも陰性だったため、男をすぐに釈放。

動画は、そのいたずらに使った小袋の中身である白い粉のグラニュー糖をコーヒーに混ぜて飲み、「甘い」という唸り声と「覚醒剤は絶対ダメ!」というテロップが出て終了します。

 

ネット上での様々な反応

この通行人や警察官を騙した動画は、130万回以上再生されることと
なります。

当然、動画のコメント欄では「度を超えている」「警察や周りの人に迷惑」という声であふれていましたが、一方で「おもしろい」とする書き込みもあったそうです。

 

「視聴回数がガンガン上がった」「とりあえず全力でやる」Youtuberのブログ

この動画を投稿した日、このYoutuberは自身のブログでこのように語っています。

「今回出した覚醒剤ドッキリは久しぶりに視聴回数がガンガン上がってますねw」

「アホなことやってるけど、ここで引いたらアホ+負け犬+脱落者+イケメンで終わってしまう」

「それなりに批判もされるだろうけどとりあえず全力でやる」

自身が投稿した動画の視聴回数が上がっている喜びと、これからもこのような「いたずらドッキリ動画」を投稿し続けるという決意を表明した内容となっています。

 

「偽計業務妨害罪」に該当する迷惑動画

Youtubeの視聴回数を増やすために行われるこうした迷惑行為。法的に問題はないのかと、疑問に感じますよね。

今回の件では、警察は具体的なコメントは差し控えていたようですが、捜査はされていたようです。また法的に考えた場合、やはり問題があるようです。

刑法233条に偽計業務妨害罪というものがあります「虚偽の風説を流布し、または偽計を用いて人の業務を妨害する罪」であり、3年以下の懲役または50万円以下の罰金に処せられます。

「偽計」とは「人を欺罔し、または人の不知・錯誤を利用すること」です。

警察や企業などへの度重なるいたずら電話やネットでの犯罪予告などにも適用されるそうですので、軽いいたずらだから犯罪にならない、ということは無いのですね。

今回の場合は、ポケットから落とした小さな袋に小分けした白い粉を覚せい剤であるかのように見せかけ警察官を騙し、警察官に不必要な仕事をさせたという行為であるため、この偽計業務妨害罪に該当する可能性があり、動画を撮影した人物も同じ罪に問われる可能性が高いそうです。

ただ、警察官の仕事である権力的公務を一般的な業務と位置づけるかどうか、については、判例が定まっておらず、業務妨害になるかどうかは疑問だそうです。

 

「公務執行妨害」には該当しない「覚醒剤 いたずらドッキリ動画」

こうした動画が刑法233条の偽計業務妨害罪に該当する可能性があることは分かりましたが、よく耳にする公務執行妨害には該当しないのか、と疑問に感じますよね。

刑法95条には
「公務員が職務を執行するに当たり、これに対して暴行又は脅迫を加えた者は、3年以下の懲役若しくは禁錮又は50万円以下の罰金に処する」とあり、これが公務執行妨害となります。

暴行又は脅迫を加えた者、とあるので、ただ逃亡するだけでは公務執行妨害とならないようです。

警察官の仕事は業務と言えるかわからない、ただ逃げただけで暴行も脅迫もしていないから公務執行妨害ではない、とうそぶくYoutuberもいるかもしれませんね。

 

やはり逮捕された「覚醒剤 いたずらドッキリ動画」を投稿したYoutuber

ですが、やはり現実は甘くありませんでした。

福井県警福井署などがこの動画を投稿したイレズミにタンクトップの男である自称広告業の31歳の男と、一連の様子を撮影していた無職の妻28歳を逮捕しました。

理由はやはり偽計業務妨害の疑いで、「覚醒剤 いたずらドッキリ動画」を悪質と判断しての逮捕だそうです。

 

他にもまだある悪質動画

悪質な動画を投稿するYoutuberは他にもたくさんいます。

別のYoutuberは自分の留守中にクロネコヤマトの配達員が代引きの荷物を持ち帰り再配達扱いにしたことに腹を立て、チェーンソーを手にしてヤマト運輸営業所を訪れ、チェーンソーを空ぶかししたりしながら

「さっさと荷物出せや」「なめくさりやがってこら」「配達詐欺しやがってオラ、ボケ、アホンダラ」と従業員を脅し、その様子を公開していました。

当然、従業員は被害届を提出。

このトラック運転手である27歳のYoutuberも暴力行為法違反の疑いで逮捕されています。
警察の調べに対し、容疑を認めているそうです。

 

チェーンソー男の逮捕前日の「謝罪会見」

興味深いことに、このチェーンソーを使って従業員を脅して逮捕されたYoutuberは、ヤマト運輸の営業所を脅迫する様子を収めた動画以外にも、多数の動画を逮捕直前まで配信していたことです。

逮捕前日にはヤマト運輸関係者らに謝罪する様子を収めた動画を
「謝罪会見」と題してライブ配信までしていました。

その謝罪会見では、
「ヤマト運輸に関係される方々、Amazon関係者さん、警察関係者さん、YouTube Japanの関係者さん、僕のファンでいてくださるリスナーのみなさん、ならびに多数の方にたくさんのご迷惑をかけてしまう結果となりました」

「自分でもなんでこんなことしちゃったんだろうと振り返るといろいろ思うところあります」

「ヤマト運輸さんに関係される皆さま、ご迷惑をおかけしました。本当にすみませんでした」と謝罪し、20秒以上にわたって頭を下げていたそうです。

謝罪を表明すれば見逃してもらえると思ったのか、謝罪会見で視聴回数を稼げると思ったのか、投稿するネタがあれば投稿せずにいられないのか、どれなのでしょうね。

 

逮捕された「おでんツンツン男」

他に逮捕されたケースで「おでんツンツン男」がいます。

この愛知県在住の28歳無職の男性は、市内のコンビニエンスストアを訪れ、「廃棄するおでんをもらえないか」なとど店員に話しかけたのち、カウンターに設置されたおでんケース内のおでんを指でツンツンとつつく様子を撮影し、Instagramに投稿。

「見てください、こういうように最近ではおでんがはやりですね。それも触っちゃう」

「これもツンツンって。ツンツン、ツンツン、ツンツンツン、ツンツンツンツン」

と執拗におでんをツンツンする様子が非常に不快で不衛生で、またツンツンする時の男の表情が幼くヘラヘラしていて気味悪く、当然、炎上。
(Googleの急上昇ワードで「おでんツンツン男」が3位になっていました)

結局男は威力業務妨害および器物破損で逮捕。

おでん8個(販売価格合計730円相当)を販売不能にさせた事と、店側にケースの洗浄を行わせたとして罪に問われたわけですね。

ちなみに「ツンツンが面白くて撮影した」と動画を撮影した知人の27歳女性も書類送検。

この事件を報道したニュース番組の羽鳥慎一キャスターのコメントが的を射ています。

?容疑者ということで顔を出したんですけれども、顔を見るといろんな説明が要らないほど表情からよく伝わってくる?

 

「おでんツンツン男」逮捕のきっかけは母親の通報

この「おでんツンツン男」、別居中とはいえ結婚もしており、2人の子供もいたようです。

以前はスケートボード店を経営していたようですが、騒音で110番されるなど周辺住民と上手くいっておらず、周囲を威圧するような態度だったそうです。男が逮捕されたきっかけは、母親がコンビニに謝罪しにきたためなのだとか。

この事実に、ニュース番組でタレントの高木美保は身内すら見かねたところが究極だと思うが、実際に顔が現れて見てみると
想像以上に軽々しい行為で、吐き気がするような行為だと思うとコメントしています。

 

「悪名は無名に勝る」インターネットの世界

投稿した動画の視聴回数や収益の拡大、有名になって承認欲求を満たしたい、こうした悪質な動画を投稿するYoutuberの心理や動機は様々でしょう。

彼らにとっては、投稿した動画が注目され視聴回数が増えるのが目的なのですから、たとえ迷惑な行為だとして炎上しても、その結果視聴回数が増えれば目的は達することができるわけです。

(しかもそうした悪質な動画を面白いと思ってしまう層も実際にいるようですし)

注目されようと行動はエスカレートし、その結果視聴回数が増えればまた味をしめて同じ事をする、という悪循環は逮捕されるまで続くのかもしれません。

悪質な動画は黙殺するのが良いのでしょうが、実際にどういうものか、人は確認のため動画を再生してしまいますので、難しいですね。

まさに「悪名は無名に勝る」という言葉どおりになっているようです。

 

「まとめ

Youtuberの中には自分の好きなものを皆とシェアしたいという純粋で情熱的な人も大勢いるので、そうした人たちにとっても、悪質な動画を投稿するYoutuberは迷惑な存在でしょうね。

18から36歳の世代はテレビからネットの世界に移っており、広告を打つ側もテレビではなくネットでなければ効果を得られないと感じ始めているようで

「インフルエンサーマーケティング」と言われています。

ターゲットとする特定の顧客層に強い影響力を持つ人物をインフルエンサーと呼び、そのインフルエンサーと組んで宣伝を行うのが、インフルエンサーマーケティングです。

今後、さらにネットや動画による広告が盛んになる中、倫理観を持った人間がインフルエンサーに選ばれれば良いのですが。

たぶんそんなこともないだろう、なのでしっかり見極めることが大事です。

ユーチューバーの利益は?CPM200円、と考えると単純なあおり行為や意味深でクリックさせる行為もこれは減らないんだろうな、という行動原理もわかるので。

(記載 谷 美輝)

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