『SEOマーケティングの未来を読む vol.163』
「ビジネスで成功したあと寄付を行う話」
【1】カンカンボーイズにあの選手が復活!
フットサルのカンカンボーイズさんですが、たまにこのメルマガでも取り上げたりしています。
■ カンカンボーイズ(兵庫県1部リーグ所属)
そのカンカンボーイズのスポンサーをクレアネットでも行っているのですが、いよいよ今シーズンが開幕します。
カンカンボーイズの今年の目標は兵庫で優勝し、関西リーグに昇格すること、です。
元々カンカンボーイズは関西リーグ所属だったのですが、ここ数年兵庫県リーグになり、足踏み状態・・。
今年こそ!
選手も燃えています。
そのカンカンに『江藤正博』選手が戻ってきました!
■ 江藤正博wiki
ウィキペディアに入ってるくらいなので、実力も経験も申し分なし。
カンカンボーイズはフットサルだけではなく、
東北の震災被害にあった子供達と毎年触れ合ったりして、社会的な貢献も行っているチーム。
フットサルを通じて社会に尽くしているチームです。
今年は昇格行けます、期待できます!
【2】 WEBマーケティング4コマ漫画 毎週金曜日更新
■ 第248話
地域セグメント
呉くん達がツイッターでの地域セグメントの話をしています。
■ 第247話
佐々木希さんツイッター
ついつい見てしまう有名人のアカウントですが、呉くん達も見ているようですね。
■ 第246話
自動更新
呉くんがびっくりする出来事があったみたいですが、何があったんでしょう。
■ 第245話
スパイシーキャビア
轟部長がスパイシーキャビアについて話してますが…
【3】 ノーベル医学生理学賞を受賞した大隅良典教授
去年の話ですが、ノーベル賞の話です。
ノーベル医学生理学賞に大隅良典教授が選ばれました。
実は、大隅良典教授は2012年の京都賞受賞者であるということを知りました最近。
京都賞とは京セラの稲盛さんが私費を出して運営する稲盛財団で作った賞です。
科学や文明などの発展に貢献した人に贈られるのですが、「私費」で運営しているというのがすごいんです。
ビジネスで大成する ⇒ 私費を社会に貢献できるよう財団 ⇒ 京都賞
大隅良典教授の専門は分子細胞生物学で、不要なたんぱく質を細胞自身が分解する「オートファジー」と呼ばれる仕組みを研究されています。
オートファジーに不可欠な遺伝子群を見極め、それらの機能と意義を明らかにすることによって
「細胞が、細胞自身の成分を分解し再生する」という生命を維持する上で重要な働きを分子レベルで解明したことが評価されたそうです。
12月10日にストックホルムで授賞式が行われ、約1億円の賞金が贈られたそうです。
オートファジーの研究の発展により、パーキンソン病などの様々な病気の予防法や治療法が開発できるのでは、と業界の動きも活発になっているそうです。
今回のメルマガは大隅良典教授についての話です。
ノーベル医学生理学賞に選ばれた大隅良典教授
スウェーデンのカロリンスカ研究所が、今年のノーベル医学生理学賞を東京工業大学栄誉教授である大隅良典教授に贈ると発表しました。
2015年のノーベル医学生理学賞は北里大学特別栄誉教授の大村智氏が受賞しているので、2年連続の日本人の受賞となります。
物理学賞を受賞した梶田隆章氏もあわせれば日本人のノーベル賞受賞は3年連続。
ちなみにアメリカ国籍を取得した人も含めれば25人目だそうです。
ノーベル賞のうち「化学賞」「物理学賞」そして「医学生理学賞」の自然科学系3部門での受賞は、科学分野における世界最高の栄誉だと考えられています。
この自然科学系3部門でノーベル賞を単独受賞した日本人は3人。
昭和24年に物理学賞を受賞した湯川秀樹氏。(これが日本人初のノーベル賞となっています)
昭和62年に日本人で初めて医学生理学賞を受賞した利根川進氏。
そして今回、医学生理学賞を受賞した大隅良典教授。
実に29年ぶりの受賞となっています。
そのうち化学賞も日本人が受賞して欲しいですね。優れた論文は引用されることが多いもの。
そのため、過去20年以上の学術論文を調べ、その中で引用された回数の多かった研究者上位0.1%の中からノーベル賞受賞の可能性が高い人達を選出する、
大手調査会社トムソン・ロイターによる「トムソン・ロイター引用栄誉賞」なるものがあるそうです。
これも大隅良典教授は2013年に受賞しています。
他にも、大隅良典教授は業績が認められ、平成18年には日本学士院賞、平成24年には京都賞、平成27年にはカナダの世界的な医学賞であるガードナー国際賞を受賞しています。
こうしたことから、大隅良典教授はノーベル賞を受賞するだろう、とすでに予想されていたそうです。
大隅良典教授に公邸から電話で祝福した安倍晋三首相
ノーベル医学生理学賞を受賞した大隅良典教授に対し、安倍晋三首相は公邸から電話し
「先生の研究の成果は、ガンやパーキンソン病などの難病で苦しむ方々に光を与えた」
「日本人として本当に誇りに思います」
「チャレンジする姿勢が受賞につながったのではないか」
「後に続く若手研究者たちに大きな励みになる」
「日本がイノベーションで世界をけん引し、世界に貢献できることを大変うれしく思う」
と祝福したそうです。
3年連続の日本人によるノーベル賞受賞ですから、
日本がイノベーションで世界をけん引し世界に貢献、というのも大げさではありませんね。
「光栄としか言いようがない」と語る大隅良典教授
ノーベル医学生理学賞の受賞が決まった大隅良典教授は報道陣の取材に嬉しそうにこう語ったそうです。
「私のような基礎的な生物学を続けてきた人間が、このような形で評価していただけることを光栄に思います」
「本当に光栄としか言いようがない」
また、このようにも語ったそうです。
「若い人には、サイエンスはすべてが成功するわけではないが、チャレンジすることが大切だと伝えたい」
「人がやらないことをやりたいというのが私の信念でした」
そもそも「オートファジー」とは?
大隅良典教授がノーベル医学生理学賞を受賞するきっかけとなった「オートファジー」とはなんでしょうか。
ギリシャ語で、オートは「自分」、ファジーは「食べる」という意味です。
つまりオートファジーとは「自分を食べる」という意味なのです。
生物は、生命維持のために、毎日古くなった細胞を新しい細胞に入れ替えています。
その入れ替えには新しい細胞の「合成」だけではなく、古くなった細胞を「分解」する必要があります。
また、古くなり不要となった細胞だけでなく、侵入してきた細菌なども分解する必要があります。
こうした古くなった細胞や細菌を集めて分解したり、分解してできたアミノ酸を新たなタンパク質の合成に使ったりする、
いわばリサイクルシステムが生物の体の中で働いています。
このリサイクルシステムは、単細胞生物からヒトまで、生物が生き残るために備えている、生命維持の根幹に関わる機能なのです。
このリサイクルシステムのうち分解に関わるのが、オートファジーなのですね。
ちなみに、成人した人間の細胞の数は37兆2千億個あるそうです。
これらの細胞は、約6年ですべて入れ替わってしまうと言われています。
オートファジーを解明した大隅良典教授
不要となった細胞や細菌を分解することで生命活動を維持していることは、1960年代にベルギーのドデューブ博士によりすでに発見されていました。
このドデューブ博士も1974年にノーベル医学生理学賞を受賞しています。
しかし、その仕組みは未解明でした。
その仕組みを約30年前に解明して以来、研究を続けているのが大隅良典教授です。
大隅良典教授は昭和47年に東京大学の大学院を卒業し、アメリカのロックフェラー大学に留学します。
それから細胞内部の働きを、酵母を使って詳細に調べる研究を始めました。
昭和63年、東京大学の自分の研究室で顕微鏡を覗いていた大隅良典教授は、タンパク質の粒が細胞の液胞と呼ばれる器官の中で激しく動いている様子を目撃しました。
それは、栄養の足りなくなった酵母がタンパク質を取り込む、つまりオートファジーが行われている瞬間だったのです。
栄養不足になってもオートファジーが起きない酵母を人工的に作り、それを正常な酵母と比較することで、大隅良典教授は平成5年にはオートファジーを制御している遺伝子を世界で初めて発見しました。
その後も大隅良典教授はオートファジーに必要な遺伝子を次々と特定し、それらの遺伝子が果たす機能を分析していきます。
こうしてオートファジーの全体像を分子レベルで解明することができたのです。
ノーベル賞の選考委員会はこう語っています。
「この現象の研究は難しく、1990年代初めに大隅氏が酵母を用いた一連の素晴らしい実験でオートファジーに必要な遺伝子を特定するまで、ほとんど知られていなかった」
「細胞が自らの生体物質をリサイクルする仕組みの理解において、パラダイムが一新された」
合成されるのと同じだけ分解されている体内のタンパク質
人間の体内では、1日に約300グラムのタンパク質が合成されているそうです。
しかし、人間が1日に食事から摂取するタンパク質は約80g。
その不足分はどうやって補っているのでしょうか。
人体は、細胞の中にあるタンパク質をアミノ酸に分解し再利用することで、補うのだそうです。
食べ物がなくても、水だけあれば1ヶ月程度は生き延びることができるのはこうした理由からです。
大隅良典教授はこう語っています。
「タンパク質は合成されるのと同じだけ分解されて体内でバランスが取れている」
「合成されることと同じぐらい、分解は生物学的に大事な現象だ」
オートファジーの異常がパーキンソン病や糖尿病を引き起こす
生命維持に欠かせない細胞のリサイクルシステム。
このうち「分解」を担当しているオートファジー機能の異常によって、ガンやパーキンソン病や糖尿病といった病気が引き起こされている可能性があるそうです。
また、遺伝子の異常によってオートファジーが過剰に働くことが、一部のガンの発症やガン細胞の増殖につながるそうです。
またアルツハイマー病では神経細胞内に異常なタンパク質が蓄積することで発症することが明らかになっていますし、パーキンソン病などの神経の病気の一部もオートファジーの遺伝子が正常に機能しないことが原因と言われています。
オートファジーの機能を解明することができれば、ガンの発症やガン細胞の増殖、アルツハイマーの予防法や治療法の開発につながるのではないかと期待されており、飛躍的に発展しているオートファジーの研究は現在大きな注目を集めているのです。
大隅良典教授が生命科学分野に与えた影響
数々の病気の予防法や治療法の開発につながると期待されているオートファジーの研究。
そのオートファジーの研究を巡って、世界中で激しい競争が繰り広げられているそうです。
前述した、過去20年以上の学術論文を調べ、その中で引用された回数の多かった研究者上位0.1%の中からノーベル賞受賞の可能性が高い人達を選出している大手調査会社トムソン・ロイターの集計によると、オートファジーに関係する論文の数は去年1年間だけでおよそ5000にものぼるそうです。
これらの研究の発端となっているのが大隅良典教授の発見なのですから、いかに生命科学分野に大きな影響を与えたかがわかりますね。
まとめ
大隅良典教授が語った言葉の中で、特に印象に残ったのがこの言葉です。
「役に立つ、という言葉がとっても社会をだめにしていると思っています」
「数年後に事業化できることと同義語になっていることに問題がある」
「本当に役に立つことは10年後、あるいは100年後かもしれない」
「社会が将来を見据えて、科学を一つの文化として認めてくれるような社会にならないかなあと強く願っています」
企業家である以上は、利潤の追求を目的にするのは仕方がないことなのですが、この言葉は真剣に聞く必要があると感じました。
冒頭でカンカンボーイズがフットサルで
震災被害の子供たちと触れ合っていると書きましたが、それはほんの一瞬です。
ひょっとしたらその触れ合いが役に立っているのかどうかはわかりません。
ただ、このような行動を通じて、少しでも「お互い様の精神」や「フットサルさせてもらえている」感謝の心が生まれればと思います。
またこの活動は毎年継続して行っており、今年だけではありません。
一過性ではなく継続したサポート、継続は力なり、です。
チームの勝ち負けは当然大事で全力を尽くして戦い抜いて欲しいですが、そこから一生心に残るような、思い出してほっとあたたかくなれるような、そんなものをつかめればいいな、と思います。
サッカー好き、フットサル好きなら、「おれが最後あのシュート決めたから勝ったシーン」などは高校の試合でも一生覚えているものなんです。
美味しいものを食べて幸せは一瞬。
楽しく遊んで幸せは一瞬。
けど試合で本気で戦い抜いた勝利は一生ものです。
今でもその話や思い出で酒が飲めるものです。
そんな思い出になるような、いい試合を。
クレアネットではwebの仕事してますが、カタチになって見えるものを
作っているので、いい作品ができたらそれだけで酒が飲めます。
そんないい仕事をしています。
(記載 谷 美輝)