[盛和塾] 機関紙マラソン 122号
塾長講話 経営十二ヶ条(第五条 第十二条)
■売上を増やせば経費も増えるという、誤った「常識」にとらわれることなく、売上を最大限にし、経費を最小限に抑えていくための創意工夫を徹底的に続けていく、その姿勢こそが高収益を生むのです。
■京セラでは、この時間当たり採算制度に基づき、月末に締めますと、翌月月初に各部門ごとの実績が「時間当たり採算表」として詳細に出てきます。
■値決めは経営であり、それは経営者の仕事であり、さらにはその価格設定は経営者の人格のままに現れるということをよく理解していただき、すばらしい経営をめざしていただきたいと思います。
■厳しい市場競争に負けそうになった京セラの社員に、「後ろから機関銃で撃ってやる。逃げて帰っても死ぬなら、死ぬ気で前へ進め」と言ったように激烈なものです。
【気付き】
「価格設定は経営者の人格のままに現れる」
これは素晴らしい発想です、値決めは人格。高くても安くても、それは悪いことではないし、人格と思うのなら
「この値段でこのサービスを享受できるなんて自分ならありがたい」
と信念をもって値段をつける、その気持ちでないとやれません。
井上智博〈香川〉有限会社井上誠耕園 代表取締役 引用
■仕事の意義とは、それは魂を磨くことであり、善きことを思う考え方の大切さ、純粋で人を思いやる優しい人間として利他の心を大きくしていく大切さが書かれていました。このとき私は、利他行という言葉や意味を初めて知りました。
私の最初の利他行は、オリーブを育てるという一人の女性の夢を叶えてあげたいという小さな利他でした。
■わが社の創業の精神は、『農でもって地域を豊かにする』である。
【気付き】
農業は第六次産業などのこともあって、地元でも気になりますし
何より井上さんがオリーブから化粧品などの商品開発分野に進めているのが
素晴らしいと思います。
ただの水が、砂漠では価値が生まれるように、
水の販売もイオンなどで販売すれば営業力で秀でるように、
商品そのもの以外でも価値を見出せるところは多々あります。
そしてその結果地域が活性化する、参考になります。
和田山英一〈東京〉株式会社ビーアンドピー 代表取締役 引用
■残念ながら九年目に、私より成績は悪いけど人柄のよいライバルが先に係長になり、強烈な挫折感を味わいました。
■社員の平均年収を五百万円以上にしたいと思いました。
■社員を幸せにするという大きく難しい「旗」でした。そのために自分を磨く!そういうぶれない「旗」をいただいて、十年間も学ばせていただきました。
【気付き】
平均年収を500万にしたい、ほんというともっと高くしたい。
物心の「物」を多くしたいから厳しいことも伝える、これは旗ですし
まずは旗を作ること。これが大事です。
クレアネットでも経営計画を作ってますが、
これも旗印、誰が来年は事業縮小します、会社は小さくします、という
ところで働きたいのか、社員の幸せとは何か?から考えると事業成長を
牽引するのが社長だと思います。
南部邦男〈京都〉株式会社ナベル代表取締役会長
■狂った輩という新聞記事を見て、私は強い感動を覚えました。ひとつの集団が、リーダーを中心に真剣に仕事に向き合う姿を想像して憧れたのです。
■ネバーギブアップ。自分たちは正しい。天が見捨てるはずがない。だから、ネバーギブアップ。天命を信じて人事を尽くそう。これが現在の当社の社是です。
■経営者は悪だと思っている社員たちを何としても私についてこさすように、私自身が心を高めて、信頼されるような人間にならなければ会社経営はできないと感じ、一生懸命努力しました。
【気付き】
人がついてくるような人格。経営者にとって必要な人格です。
自分の能力や難しいことを理解する能力も大事なんだけど、
「あいつ言ってるからほな付き合ってやろうか」
というような能力、これのほうが大事に最近理解できるようになりました。
大風呂敷で人集め、人を集めて大言壮語。
経営者から聞きたいのは細かい注意ではなく、大きなビジョンや自分の旗の方向、お宝はあるのか、そんな感情ではないのかと結構思うのです。
織田信長が作った「天下布武」印鑑なんかもそう。
「自身が心を高めて、信頼されるような人間」はもちろんそう、
そのうえで「ついていきたい」と思われるには?が大事。
橋本欣也〈熊本〉株式会社ドラッグミユキ代表取締役社長
■上司より「数字ができないなら、給料をもらう資格がないだろう」と言われ、新人当時手取り約十六万円だった給料から毎月五、六万円を薬を売るためのキャッシュバックとして使っていました。
■以前は、熊本塾月例会の一分間スピーチですら怖かった私が、変わったものだと思いました。やはり「能力を未来進行形で考える」ということが、人を見ていく上で重要なのだと思います。
【気付き】
能力を未来進行形でとらえる、これは最近またまた実感しました。
1月までタフな仕事をフル稼働で自分の能力の150%以上の限界チャレンジ
したので相当ハードでしたが、これによって能力も限界値も自信も
全てにおいて成長できましたしスペックがあがりました。
11月、12月は多少不安もありましたが、遂行できた今は
能力が未来進行形で考え実行できよかったと思います。
和田一仁〈札幌〉ワコオ工業株式会社 代表取締役社長
■北海道の半年のゴルフシーズンで七十回の接待ゴルフ、夜は三次会四次会は当たり前、ストレス解消と称して自己接待、もう典型的な二代目バカ社長です。
■二七年六月、わが社の工場で死亡事故が発生しました。
■これを教訓に「安全はすべてに優先する」と宣言し、事故再発防止に取組み、毎年の安全大会、毎月の安全祈願祭、毎日の安全活動が定着しました。
■「メンテナンスという仕事は、社会のインフラがある限り永遠に続くパーマネントな仕事ではないか。その仕事を提供するのは社員だ。何といっても人柄の良い社員を育てることがあなたの仕事だ。地味な仕事に誇りを持たせ、引っ張っていくのがあなたの使命です」
【気付き】
クレアネットの仕事もインフラに近い仕事があって、
顧客のサイトや広告やメールやデータを多く扱うので万が一の場合には
ぼくや役員は出動する必要性をもっています。
そして私自身派手な広告やマーケティング手法も嫌いではないのですが、
こういったメンテナンスやインフラとして土台を支える縁の下の力持ちの仕事
自体が大きな自己肯定力につながるというか誇りに思っています。
そんな社員を増やしたいなと思います。
宇坪啓一郎〈福井〉株式会社さくら 代表取締役社長
■孤独との戦いのなかで、母の激励が私を救ってくれました。「あんた、大きくなりたいんやろう。大きくなる人は人よりよけい失敗せなあかんのや。たくさん失敗してから成功するんや」と。
【気付き】
強い人は多く傷ついているので、自分のような想いをさせたくないことから
優しくなり自分が強くなるようです。
大きく失敗は成功の母。
本田章郎〈東京〉ダックス・パートナーズ株式会社
代表取締役社長
■ある塾長例会で塾長が「社員の人たちを怒っても、ほめちぎってもいいんですが、肝心なのはそこに愛があるかどうかだ」と言われました。
■大畑さんも偉いですが、奥さんの睦美さんがすばらしいと思います。あなたが無駄遣いをしないように給料も管理をして、貯金をしてくれていました。
■人材がいない、うちの会社は小さいし、立派な人が入ってこないといって愚痴をこぼすのが普通ですが、われわれリーダーが立派な考え方をもち、その人を変えていくことができるのだ
【気付き】
奥さんの睦美さんが偉いです、すごいです。
結果がちゃんとついてきているダックスさん、で、さらに
不良の集まりだというから、結局はいい人を採用とか悪いやつがどうとかあるんですが、輝かせることもできるし、与えられた場所で輝けるかは縁のもの。
ぼくは不良やってなかったので不良のオラオラは嫌いではないけど
何でオラオラするのかまで共感できない、ただ、試験の大きな挫折と
夢もって努力する人の美しさと苦節の辛さ、そこからの辛酸を耐え抜く力
は経験あるので、そういった経験の方とは共感力は異常に高くなります。これも縁。
亀井 浩〈大分〉株式会社グランディーズ 代表取締役
■私は手元のキャッシュで仕入から資金回収までの回転が早い建売事業に特化し、回転数で稼ぐように会社の軸足を移しました。また、ローンを通りやすくするため、土地の仕入れを工夫し、建物を規格化、さまざまなコストダウンを試行錯誤し、価格が土地・建物すべて含めて二千万円以下でも十分な利益が出るようにしました。
【気付き】
この回収部分に着目した部分こそ、商才であったり経営者独自の視点だと思います。回収のためにローコストで仕入れや規格化などの判断基準がある。
もちろん顧客満足度は落とさずに、こういった発想は学びの1つです。