[盛和塾] 機関紙マラソン 119号
塾長講話[第114回]人心をつかむ
「給料もボーナスも並ぐらいしかもらっていない、いや並以下かもしれないけれども、うちの経営者は我々のことを考えてくれている」という信頼がなければなりません。
会社のレクリエーションは、あくまで全員参加が原則でなければならないと私は思っています。
本当に包み隠さず「会社は今、赤字なんだ」ということを諄々と説きました。その上で、「心配は要らない。私は従業員を守るために必死でがんばるつもりだ。その代わり、みんなもついてきてくれ」
わかってもらおうと思えば、私自身が成長しなければならない。普通の人もインテリの人も含めて誰もが尊敬してくれるような人間に私が成長しなければ、誰もついてきてくれるはずがない。
私に言わせれば「それはまだ真剣に働いていない。二十年心血を注いで努力したら、現在のところには留まってはいない。もっと発展しているはずです」。そう、私は言いたくなります。
昼飯はまともに時間をとって食べたことがありません。会議をしながらの食事がほとんどです。
今利益があるということは、来年も再来年も昇給の余裕があるということです。利益があるということは、経営に余裕があるということですから、将来の保証になるわけです。余裕のない経営では従業員を守っていくことはできません。
【気付き】
人を魅了することについては難しいことでもあるんですが、塾長感覚からすると簡単なことのようにも思えます。昔からガキ大将だったとかいろん姿がありますが、同じ釜の飯を食べる仲間として仕事できれば一緒の感覚になるんだろう、口では言えますが実行になるとなかなかに難しい面もすごく感じます。
クレアネットなどで言えば、今でも前職の会社さんと仕事をすることなどもあるんですが、「一宿一飯の恩義」というか一度師と仰ぎ業務に専念したのならそれはそれで今も変えるべきではないと思うのです。それが変わったことではなく当たり前の感覚で生きていますが、肝心なことはそういった感覚で仕事や業務や日々感じながら過ごす人でないといけない、この辺かと思います。
塾長の一日はJALのときなどもすごく大変で会議続きの中おにぎり食べてるとか聞いたことがあります。御年80歳になっても精力的に活動されるのはしみじみわかります、来年で盛和塾も終了と言うのも本当に大変だったのだろう、ちょうどこの前23日に天皇陛下のお言葉聞きましたが、今の今までありがとうございました、としかいえません。
必死に10年、やってきてそれはわかります。
「誰にも負けない努力」を10年、続ければ多少は信頼も得ることできます。
それを20年続ければ、当たり前です。勤め人でも半年とか1年で辞める子いますが3年くらい水の中に潜ったつもりで仕事に必死に打ち込めばいいのに、と思います。
長い人生で3年くらい必死にわき目も振らず仕事仕事する期間あってもいいと思いますし、3年くらいないと仕事視点や物事をみれない気もします。
余裕がないと日々その日暮らしでいっぱいいっぱい。
スタッフにも言葉を共有しておきます。
われ虚心に経営を語る 二代目経営者の覚悟
特許業務法人オンダ国際特許事務所 所長 恩田 誠
その幹部連中ですから、最初はなかなか受け付けてくれませんでした。「子どもに注意するような倫理観や道徳観を、大学を出て大人になり、立派な仕事をしている我々がなぜ聞かされなければならないのか」という反発がいくらもありました。それでも私は必死になって話し続けました。
【気付き】
神山 吏 〈愛媛〉 神山運輸株式会社 代表取締役社長
当社は一車当たりの収益を最大化するため、長距離ドライバーが可能な限り集荷も配達もこなすため、配車の組み立てとドライバーへの指示といった配車業務が業績を左右する非常に重要な仕事になっています。当時はボールペン一本のインクが一週間もたないという手作業により複雑な配車を組み上げる能力と一筋縄ではいかない運転手を抑え込む交渉強さがなければ配車マンは務まりませんでした。
塾長の「税金を払うことを嫌う気持ちが利益を出すことにブレーキをかけている」
あなたは長距離運転手の人たちまで魅了するだけの人間性を持っていらっしゃいます。そのあなたが責任者となる人を育てていかなければならないのです。どう育てていくのかは、責任を持ってもらって育てていく。
コンサルタント会社の指導の下で長期の経営計画を立てた場合には、大体こういう結末になるのが普通一般です。
【気付き】
クレアネットの仕事でも配車マンと同じような、ディレクター職というのがあります。ここが強くまとまると一気に利益が出ます、ただし経験もそうですし、人に対して仕事をお願いするのだから人にも強くないといけません。
顧客に見せる顔と従業員に依頼する顔で表現を変えないといけないですし、能力も必要ですが、業種違っても納得です。
4000万利益出したらもうどうでもよくなる、ガンガンアクセル踏むようになるで。偉大な先輩に聞きました、仰るとおり。
「8441(ハヨヨイ)哲学」で封筒業界利益率日本一へ─
石川 喜平〈愛媛〉 ツバメ工業株式会社
「真面目に一生懸命仕事に打ち込むことは人生において最も大切なこと」という塾長の教えのおかげです。五ヵ年計画でフィロソフィが置き去りにされたとはいえ、私の潜在意識に浸透したフィロソフィが働き者の仲間を呼び寄せてくれているのだと思います。本当にありがたいことです。
『あなたたちはどういう心構えで、これからどういうことをしていきますか?』と聞くことのほうがいちばん確実なのではありませんか
そして社員には、本当に人生を賭けて仕事をすることや、人と一緒に苦楽を共にすることがなければ、人生はおもしろくないと教え伝えています。
【気付き】
大量保有報告書 提出者:ツバメ工業株式会社、
とありました。
https://www.nikkei.com/nkd/disclosure/ednr/20181130S100EOA8/
他は、エスサイエンス、ロコンド、トレイダース、GFAなど。
何でなのか理由わかってませんが、このへんがちょうど出てきたタイミングだったので気になりました。
特集 ─日本航空を変えたアメーバ経営─[第2回]
数字に対する「責任感」と「達成感」が経営者意識を育む
京セラなら、月末に諦めたら翌日の一日目には概算実績が出ます。正式な実績は二日目に出て、四日目には予定がまとまり、各本部で会議をするという経営システムが機能しています。
現場で正しい実績・数字(結果)が見えるからこそ、組織を正しく動かし経営することができるのです
稲盛会長は、業績報告会は最も重要な会議だとおっしゃっていました。真剣に臨めば臨むほど、いろいろと衝突することも多くなります。
『自分の組織をもつ者はゴミ箱の中に何が入っているかまでわかっていなくてはいけない』と仰います。
「自分自身が本当に高い目標をもって日々過ごさなければいけない。自分が考えている以上のことは部門の実績としても出てこないのです。やはり自分がいちばん高い山、次元の高いビジョンをもって部門の者と語らないといけないなと思います」
何よりもその組織の中で働く従業員が、良い結果を実感し、達成感を持っているかどうかが、本当に人の心を変えていくのだ。
「部門別採算表は幹部のための表ではない」と強く仰られます。この採算表をもとに、現場の社員一人ひとりが自ら考えていかなければ、部門別採算制度の目指す真の成果は得られないと思います。
【気付き】
JALの項目箇所は実に参考になります。
どんぶり勘定だったJALがどのように変化生まれたのか、そして、徐々に部門別
採算制度や塾長の考えが浸透していく様子は参考になります。
部門別採算表、月次決算などクレアネットでも取り組みつつまだできてないのも多いのが現状です。大事なのは数字の反省もそうですが、一体となって目標に進むために今の現状足元を知らないといけない、ということです。
経営は結果です。
口で何を言っても1つの結果がモノを言います。そんな意識をもっともっと共有化して、数字に強く経営に強くなっていきます。