安田さんは日本一のワインセラーを作るなど社員の福利厚生に力をかけて、ワイキューブ自体も本当に有名な会社さんでした。
倒産したということもびっくりでしたが、本を出されていたこともびっくりでした。
読めば読むほど、感情移入してしまいます、内容は経営者としてはわかる部分が多々あるのではないでしょうか。
安田さんは社員に対してある意味非常に優しい部分があったのでしょうし、その気持ちは痛いほどわかります。
社員満足を向上させることを経営の目的にすることは間違っていないことですし、根本的に当然だと思います。
>だが、売上げを伸ばすことと
>利益を伸ばすことは、まったく別のことである。
ただ、これを行っていくために必要なことは、社員にも義務を負わせるような仕組みが大事であって、頑張ったら頑張った分が戻ってくるような仕組みであって、かつ、やりたいことを現場から吸い上げてやっていけるような仕組みが大事なのでしょう。
楽しい環境、働きやすい環境、などを作っていきたいという気持ちに、仕事や働く環境というよりも過ごす環境を作るという大きな間違いがないか、と確認しないといけないと思います。快適な環境とそれ以上のものを求める環境、併せ持つことが大事であって、安田さんの文章の中にはその点をしっかりできてなかったと言う点、すごく腑に落ちました。
> 社員の給料を増やしたら利益が出る、
> 人件費を減らしたら優秀な社長となる。
稲盛さんの言葉に、
「小善は大悪に似たり」
があります。
今は安田さんは別の事業をしながら、ワイキューブで行っていた仕事のサポートをしているそうです。20年経営を行って、そして本を出されて、自分の経験を伝えてくれて、本当に大変なときを乗り越えたのだろうと思います。素直にここまで失敗や過ちを書かれることもすごいことだと思います。
同じ経営者として、この本から学ぶことは会社を潰してはいけない、みんなが不幸になってしまう、と改めて思いました。
強い会社にしないと。