コネクティングドット、今くらいになるとしっくりきます、このコネクティングドットという言葉。
コネクティングドット=スティーブジョブスが言った言葉で、「点と点をつなぐ」という意味です。アップルを作り、アップル商品を世に出し正に世界を変えたジョブスですが、このコネクティングドットという言葉は、スタンフォード大学の卒業式スピーチで話したようです。
自分の興味のあるままに学んだカリグラフィの授業が、後のマッキントッシュの特性を生み出した、という自分の経験から出てきたもので、その時点では結びつかなかった出来事や内容が後々になってすごく有効に活用できた話です。
これは本当にわかります。
ジョブスなんか超がつく有名なので誰が見てもすごい方ですが、私の経験上からもすごく納得です。
まず法律を勉強し法学を学んだものとして、法的な素養がビジネスで当然活きるのはわかるのですが、それ以外にも法的思考に必要な論理的思考力というものが極めて鍛えられたように思います。三段論法などの解釈もそうですし、刑事訴訟法でいういわゆる伝聞証拠の証拠能力の低さなどは「あの人がこんなこと言ってた」という内容の真実性の担保がないと信用に値しないなどは自然に馴染んでいます。
瑕疵、や、担保など言葉一つ、厳密な世界に生きているからこそ、コード1つの違いにも敏感になれますし、文章表現でも多くの文章に慣れ親しんでいるからこそ文章の違和感や論理的整合性など見抜くことも法律の勉強や学びのたまものだと今でも感じています。問題提起 → 他説 → 他説批判 → 自説 → ケーススタディにあてはめ → 結論 なども感情論に流されず冷静な目を養うベースにもなっています。
渋沢栄一の言っていた「右手に論語・左手にソロバン」なども、論語部分は置いておいてソロバンなどは全て数字で論理的帰結が明確に出る部分、ビジネスや事業で偶然うまくいくことはありますが、偶然うまくいく方法考えるのは確率論などの分野ですし、単純なロジカルシンキングなど左脳が活躍します。正に法学部で学んだ法的素養のスキルです。
当時はこういった事業を行っているなど全く想像もしていませんでしたし、その法的素養が役立つとも思ってませんでしたので、ただ目の前の試験や勉強に必死だっただけ。前にインターンで来ていた学生さんにも言ったのですが、芸大生学生インターンなので学校で学ぶこと、今までやってきた絵を描いたりすることは就く仕事で役に立つかもしれないけど、役に立たないかもしれないという人生もそれはそれで必ず良かったと思えるときが来るので、大事なのは今の瞬間瞬間で必死に最高のパフォーマンスを行うこと、という内容です。
必死の営業、必死の制作、必死の起業、必死のリーダーシップ。
全部今自分自身の血肉化されて、糧になっているなと思えます。そんな38歳になっていられるように、それがコネクティングドットだと思います。