木谷さん、キッダーニ男爵さんの扇動者。
ブシロードの活躍や成功、プロレス業界への参入などその事業の拡大と裏付けがしっかり書かれていて非常に参考になる本です。知識がつくことなどはいいのですが、知識を使う場面が少ないとその知識も失います、事業の参入や決定はまさに今までの知識をフル回転させるときなので、この木谷さんのような行動を見ておけばその行動がありなのかどうなのか、追体験できます。ある程度ですが。
ブシロードはブシモなどのゲーム業界も来てますし、ブシモといえばラブライブ。本の中にはさまざまな含蓄深い言葉が隠されています。
「確立された業界はすぐにはなくなりませんが、それが原因でゆでがえるのように気づいたら手遅れになってしまうこともよくあります。デジタルのゲーム業界はまだ40年、カードゲームはまだ20年の歴史なので音楽や出版よりも変化に敏感ですし危機感を持っていると思います」
「本来、会社の事業領域は絞っている方がいいんです。総合的にやってメリットあるのは商社だけでしょう・会社の存在意義をわかりやすく説明できますし、尖っていたほうがブランドも磨かれることになります。でも会社を成長させるにあたって、事業は総合的、複合的になる場合があります」
「広告宣伝費を多く使っていることに対しては、広告を打ちすぎて打ち上げを逼迫しているのではないか、と心配してくださいますが全く心配いりません。広告宣伝費は経費ですから長いものでも1年、短いものは1ヶ月で短縮できます。売上が横ばいなら減らしても構わないんです。だいたい広告宣伝費がかさんで潰れた会社はそうありません」
「広告宣伝費は売上の5%~10%を計上して・・、などせこい計算をしてたら想定以上の市場規模になりません。なったとしてもすぐにしぼみます」
カードゲームを作ってきた木谷さん、その市場をつくった過程も考慮してすごい方です。