転がる石は玉になる―私の履歴書: 野田 順弘さん。
オービックの会長野田さんの、日経新聞に掲載されていた私の履歴書からまとめた一冊です、オービックといえばシステムインテグレータですが、アメフトの印象のほうが一般人である私なんかは結構大きくていつも関学と試合をしているイメージ、あくまでイメージです。社会人のライスボールというあれです。で、オービックですが、もともと大阪の谷四やら堺筋本町やらからスタートされていて、野田さんは関大の夜間に通っていたなどの記載もあったり、近鉄に最初は勤めたなどあってすごくすごく親近感わきましたが、オービック=大阪ビジネス、にコンピュータの C がついてオービックだそうです。
本の内容は素晴らしいものでしたが、それよりもオービックさんが、新卒から採用して文化を築いてきていることや、前に会社に営業にオービックさんとこから来てたので、「売上も利益もすごいよね、オービックさん!」とほんとに悪気もなく軽く言ったのですが、その時に「500億で150億の利益ですがまだまだです」と数字を言って返してきたので、これはこれでまたすごいなと。数字もその返答も。ちらっとですが単純にすごいな、と感心したのを覚えています。今もまだ成長していますし最初の立ち上げからの苦労話などは、共感だらけで納得だらけの内容でした。最初はほんとしんどいんです、うちは今楽とは何とも言えませんが創業時よりはましなわけで、(時間的なものとお金的なものと心の余裕的なもの、です、今も必死ですが)その内容なんかがすごくわかります。
中でも、知り合いの会社の社長が自殺した、という項目がありましたが、その際に会計上しっかりみれば自殺しなくても済んだものだった・・というくだりの部分が考えさせられました。会計しっかりして、オービックさんの製品入れてたのにそんなことがある、というのは、やはり数字を通じて企業をよくしたり改善できるものなのに逆に数字で人生が変わるようなことはほんと悲しいことです。読みやすさもあったのですが、読み終わってオービックさんのような立派な会社を作り上げる野田さん、器が大きい。