● 急成長企業を襲う7つの罠
『「なぜ7割の企業が創業10年を迎えられないのか」』というサブタイトル。しっかり釣られて買いました、経費を減らす、売上を上げる、品質を高める、付加価値を増やす、人材を育成する、組織を強化する、理念を制定する、ビジョンを描く、論語とそろばん、事業意義を明確に、数字を日々追っていく、赤字は悪だと理解する、誰にも負けない努力をする、経営者として経営を磨く。
いろんな要素がありますが、その時おりに出てくる事案ケースや悩みがすごくわかりやすい本でした。
本を読んでからですが感じたことは、栄枯盛衰、盛者必衰、祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり、です。謙虚にして奢らず。
読んですぐに別で読んだ、やまもといちろうさんの言葉。
『「できることは、全部やった」というのが大事です。それが、誰に対しても、自分に対しても、もっとも誠実な答えです。引き受けて経営者になった以上、経営者に変わってください。まずはそれが、解決に導く第一歩だと思います。』
『不振企業の相談があって現場を覗くたび、それはまあ濡れ切った雑巾から水が滴り落ちているような非効率な組織を見ることになるわけですよ。』
『そして、味方はいないと思って構いません。よほど物好きな弁護士でもいれば相談に乗ってくれるかもしれませんが、基本的に不振企業に誠意を尽くしてくれるような人はいないのです。悩んだって、誰も肩を持ってくれないのです。最悪、いまいる取締役だって会社に未来はないとなれば、うまくフェードアウトしたり、取引先に転職しようとしたり、ライバル会社に引き抜かれたりします。世の中、そんなもんです。』
などの珠玉の言葉も。
経営も仕事も軽く入れます、求人サイト見ればバイト募集してるし、会社も登記すればすぐに社長にもなれます。
ただ、ビジネスに入った以上、ビジネスはサバンナと同じ。企業同士では当然弱肉強食の世界なので、情報を元に駆け引きの元現場では引くに引けない状況もあれば討ち死にするようなことも当然発生します。最初は何となくで入っていいのですが、そのうち深入りすると、何となくで入ってきた場合の軽装だとあかんと気付きますし、そのままでいるからビジネスで長続きしないわけです。
『ハイキング行くつもりで来たら、いつの間にかエベレストに登るような話になっていた』
状態がビジネスのバイトからスタートしたときや、軽い気持ちでスタートした際のトラブルです。結局エベレスト登るような気合の入ったうえにトレーニングしてる連中と争わなくてはならないのが先にわかっているなら、最初のうちにその心構えは知っておくべきです。稲盛塾長も経営のことについて『燃える闘魂』と言ってます、誰かや企業を出し抜いたり勝ち残らない限り生きていけません。それを理解したうえで、全部受け入れたうえで行動に移し結果を残すのが経営者の仕事。