今使っているブラウザはグーグルクローム。
OSはウィンドウズ。
PCはマウスコンピュータ。
プロバイダはOCN。
電気は関西電力。
というようにビジネスは全て別の会社のものを使って今成り立っているのですが、モジュール化発想からすれば、全て部品として機能化して考えていけば、1つの分野にとって全く同じである必要はなくなるわけです。
マックを使えばエクセルを使うのは少し面倒になり、
ウィンドウズだとマックのようなぬめっとした文字ではなくなったり、
ということはあっても、富士通で買ったパソコンでもデルで通販で買ったパソコンでも、関係なくヤフーは見れますしメールも送れるのでユーザーにとって支障は少ないわけです。
逆に車なんかで言うと、カーナビくらいならフィットでもヴィッツでも大丈夫としても、エンジン周りや部品はさすがにトヨタとホンダなら、かなり異なるので同じものは使えないことになり、垂直統合は明確に見られます。垂直統合は生産工程の異なっている企業が統合して、業務内容の範囲を広げること、トヨタの車は企画して製造して、ネッツトヨタで販売して、と全て自社で行うことで取り囲み利益を上げます、というものです。
そのように考えると、パソコン業界では、メーカとしてのHP、デル、富士通、NECなど、そして、OSはマック、ウィンドウズ、CPUプロセッサははインテルやAMDなど、マックの場合にはアップルのみが販売をしている点で多少垂直統合は見られるが、それぞれ依存関係はほぼなく、モジュール化発想です。
携帯電話業界でみても、スマートフォン市場でも、キャリアの3社であるドコモ、AU、ソフトバンクがあるものの、本体はパナソニックに京セラ、シャープのメーカーがありつつ、アップルのようにi-phoneを販売する独自の垂直統合もあるが、ドコモのギャラクシーはサムソンで製造など、開発、部品製造、組み立て、販売などはパソコン業界と同様多少垂直統合は見られるが、それぞれ依存関係はほぼなく、モジュール化発想といえる。
他方、家電・電機業界では開発から部品製造、組み立て、販売までを自社で手掛け、様々なアイデアを形にしてブランドを高めていった。正に製品アーキテクチャがベースにあり、ビデオのようにVHSとベータという製品仕様があって初めて部品が完成する旧来の形である。ソニーショップでソニーブランドを買う、そんなイメージでしょうか。
どのように価値を創造するのかは企業によって特色ありますが、垂直統合発想はことweb系の企業にはあまり取りえません。
それはスピードが段違いに異なるから、という気がします。市場の変化スピードに合わせるのは、垂直統合をしたいのはやまやまですが、難しいのです。
そんな気が往々にしてます。
>>> 垂直統合のいい参考例