スポーツなんか見ていると、誰かの物真似をできる人は成長が早いですね。教育なんかで言うと、昔は『先輩のしていることを黙ってみていろ』的な教育が当然の時代があって、今は徹底したマニュアルが用意されてその中でしっかりと1つ1つを丁寧に教えていくような教育があって、次のステップになると見て学ぶことと教えてもらうことが一緒になっている、というような気がします。
といっても、学生ならまだいいとしておいて、社会人になって常に市場と対話しながら組織やサービスが変化するにはその変化に対応するマニュアルが必要に感じます。りんごが落ちるのを見て引力を発見するように、何かを見てそこから『何を得るのか』と言うプロセスの発見方法は非常に大事なわけで。と言う前置きですが、内容はイノベーションを起こすことが大事ではありますが、その中でも模倣からスタートしてイノベーションへの進化がある、という内容です。常に模倣からスタートしているのが根本で、イノベーションも別の業界や何かから応用している、というまとめですが、非常に面白かったのが、究極の真似は自然界から学ぶそうです。
飛行機や新幹線が鳥などの動物の肉体などから応用しているなどの話です。究極的には自然界の進化は種を残すための必然の進化と考えるので、これは非常に納得。ハンマー投げの室伏選手が赤ちゃんのような動きなど取り入れて、自分の筋肉と対話しているのもわかります。水泳選手が魚やイルかなどの泳ぎを見るのもそう。イノベーションではなく、『イモベーション』と言ってますが、どんどんイモベーションしないと。そんな感覚のいい本でした、またどこかで繰り返し読みます。