やなせたかし先生の「何のために生まれてきたの? 希望のありか」。
アンパンマンで有名なやなせ先生、95歳まで生きられて戦争も経験した方です。非常にユーモアある方でひょうひょうとされているのですけど、話内容は確信をついていてなるほどと納得することばかり。アンパンマンがヒーローなのは自分の顔を差し出しておなかが減っている人を助けるからであって、戦争経験されている先生からすれば飢えることを助けるのは正義なんです。今の令和時代の日本には考えられないのですけど、だからこそ自分の顔をお食べと自己犠牲できるアンパンマンが子供に人気なわけです。
どんなに飢えても自分の腕を切って足を切って、焼いてお食べよ、はできないのが人間というものであって、戦争体験のエピソードの実体験がアンパンマンを産んだそうです。
先生の晩年はおしゃれな服でひょうひょうとしてましたけど、90代にもなるとすい臓は三分の一切除してて、腸閉塞で腸を切り、心臓にはペースメーカー入れてて、目も耳も悪くなり、がんを患って腎臓も片方がないとか、満身創痍以上のひどい状態なのにニコニコテレビなんかに出たりしてて、これには本当にすごいと感じました。
不幸なのか幸せなのかはその場ではわからないのが普通ですけど、本当に不幸になった時にあのときは幸せだったと思うもの、そしてせっかく生きる以上は全力で生きて、自分も周囲も楽しくありたいという姿勢も素晴らしいと思います。普遍的な言葉に「世のため人のために」生きることは素晴らしいことと言いますが、結局なんで生まれたのかであったり、仕事で言えばなんで仕事するのだということにも関係します。
世のため人にために生きることは、回りまわって自分にも返ってきます。
アンパンマンほど自己犠牲はできませんが、少しでも利己ばかりの発想を捨てて利他の精神を持つことは素晴らしいこと。