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恩返しと恩送り、未来にバトンをつなぐこと

受けた恩を返すことを恩返し、といいます。鶴の恩返しといいますが、鶴の恩送 りとは言わないので、鶴の場合には恩返しです。あなたから受けた恩をあなたに 返す、というのが恩返しです。
そして恩送りというのは、恩返しとちょっと異なります。受けた恩を与えてくれた人に返すのが恩返しなのですけど、恩送りは受けた恩を 誰かに返していく、伝えていくというのが恩送りです。この誰かは見知らぬ誰か でも、未来の誰かでもそれはかまいません。

和歌山県民ならよく知っている話なのですが、昔串本沖でトルコ船が遭難してし まい、串本や大島の人たちはトルコ人を助け優しくした話があって、それ以来、 和歌山とトルコの縁が続いている話があります。そこから100年、1985年にイラ ンイラク戦争が始まり、イランに取り残された日本人を助けるためにトルコが救 援機を出してくれ、自国民よりも優先して日本人を脱出させてくれた、という話 があります。海難1890という映画にもなっています。

■ 海難1890 これはまさに恩送り、と思います。

『海難1890』という和歌山県での美しい映画

■ 海難1890サイト
http://www.kainan1890.com/

和歌山県では学校で生徒みんなが見た映画だそうです。これほど感動ある劇的な話でなくても、ちょっとした恩送りが可能と思います。恩をもらったのは両親をはじめ身内、先生や地域の人や先輩、そして送るのは次 世代や地域社会へと思っています。自分で振り返ると、本を読んだり学びを得たり、思いを書いたり原稿を書いたりなどはそれほど苦になりません。学校の図書館に入り浸るような生活ではなかっ たのですし、小説などもそんなにたくさん読んでたのではないのですが、歴史の 漫画から始まって三国志とか横山先生とかドラえもんとか、そんな本はたくさん 家にあったのでずっと読んでたように思います。

今この歳になっていろいろ感じますが、自分の基本はこのような環境を創ってくれていた両親によるものと思います。成長過程や大人になってから、先輩から仕 事を教えてもらったり、取引先から人を紹介してもらったり、多くの人から多く の恩をいただいてきましたが、自分がもっとも恩に感じてるのは両親だと思うのです。1人の人間を大人にまで育て上げるのは大変です。

多くのことを教えてもらったのではなく、自然と当然のように身に着けてきた感 覚や根本の教え、受けた恩を恩返しではなく恩送りをしていくこと、なんかも自 然に意識せずするようになってきているのも、恩をたくさん受けたからかもしれません。小さいときに家族や従兄弟と東京ディズニーランドに言った記憶があるのです が、そのときじいちゃんは65歳だったらしく、あるときに母が「おじいちゃんが65歳までディズニーランド来てたので、自分も孫と65歳になっ てディズニーランドに来れてよかったと思う」って言ってるのを聞いて、そういう背中をしっかり見ていたからそんな思いになるんだとしみじみ感じました。

これも恩送りなんだと思います。

恩という字は、心の原因、つながり、という意味です。両親から受けたご恩を、次は子供に「恩送り」していく。あるいはお世話になっ た地域社会、故郷に貢献することも立派な「恩送り」と思います。先輩から学ん だ教えを社員にも伝えていくのも「恩送り」です。若い社員にも自分が若い頃そのようにしてもらったことを、身近な人にも送っていくのが当たり前だと思いますし、その姿をまた、次の世代が受け継いでもらえればと思います。恩送り=ペイフォワード、とも言うのですが、この循環がどんどん起きていけばきっと社会もよくなる、そう感じます。

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自己紹介

趣味はマラソン、サッカー。よく走り、よく蹴り、よく学び、よく仕事し、よく経営する。

常に明るく前向きに、夢を希望を抱いた経営を。

勤勉は喜びを生み、信用を生み、そして富を生む。人間の大切な徳。徳である限りこれを積むには不断の努力がいる。

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