この本なのですが、いくつかの有名な経営者の紹介と共に何がその経営者にとってトラブルだったのかなどを詳しく書かれています。
ケンタッキーフライドチキンの像で有名な、カーネルサンダースさんなんですが、あのケンタッキーを作ったのがなんと65歳のとき、というのは有名な話です。年齢によって限界や壁を作るべきではない、というエピソードは心から共感します。
またカップラーメンで有名な安藤百福さんの日清食品での会社の理念となっている「食足世平(しょくそくせへい)」は、安藤さんが戦争での貧困で、食べることにも苦労した経験から、食べることができないと平和などできやしない、と身に染みて感じた経験からだそうです。
他にはミッキーマウスを作ったウォルトディズニーや、阪急電車の創業者の小林一三さん、文芸春秋の菊池さんなどがありましたが、苦労や悲しいことがない人はいないように思います。ディズニーの場合には契約での裏切りや労務関係で絶望を感じ、菊池さんの場合には芥川賞を作るきっかけにもなった友人芥川龍之介の自殺など困難に直面しているわけです。
みんな一緒など甘いことは言いませんが、苦境は必ず成長への糧かと思います。朝顔が開く前に夜の冷えた空気が必要なことと同じ、と捉えれるか否か。そんな気がしました。