■ いとしの印刷ボーイズ 業界あるある「トラブル祭り」
お仕事漫画、というジャンルで言えばいろんな面白い本がありまして、昔で言えば国友やすゆきさんの「100億の男」とか「企画アリ!」なんかも中学生か高校生くらいに読んだ記憶ですがビジネスの感触は伝わってくるような面白さですし、いちおう前に一度まとめたものがあります。
「キングダム」「サンクチュアリ」など熱い本もあれば。
「聖~天才・羽生が恐れた男」なんかは生きることの尊さから生への仕事への情熱が生まれます。生きることは魂を燃やすことです。
「重版出来」やっぱり面白いんです、編集という表にでない仕事だからこそ想いが人を巻き込む。
などなど。
そんなわけでweb業界といえどもデザインに関わったり、印刷業界にも当然知識ないといけない仕事にあるので速攻で購入しました。
IDを「エロ」と間違ってしまうとかRGBとか、ふつうの方がわかるかは疑問ですが、何よりも仕事あるあるじゃなくて人間模様が本当に面白い。
もう怖くて怖くて相談するのも報告するのも嫌な上司先輩もいますし、いつも怒られていた気もしますが本当に助けてもらった経験もたくさんあって、などはどの世界でも一緒だと思ったりします。印刷ではなくweb業界なんですが、営業に関してとことん厳しく言うから顧客の利益を守れることもあるし、何よりチェック体制なども印刷工場と営業がいるから1人の責任にならずにしっかりみんなでスクラム組んで取り組みが可能になる発想です。
クレアネットでも「ダブルチェック」を行っていますが、ダブルチェックは2人でチェックしましょう、という原則で、ダブルチェックの原則を間違いの発見やその防止のためのテクニックであると考える人もいるかもしれませんが、しかし、このような厳格なシステムが必要な本当の目的は、人を大切にする職場をつくるためのもので、ダブルチェックというのは、人を守るために存在します。自分の仕事を確認してもらって、責任を果たしたことを認めてくれる、それ以降の責任は免除してくれるのですから、チェックを受ける方は、喜ぶべきことなのです。そして、会社経営の観点からは、そのような不正や間違いを起こさせるような仕組みにしておいたことが、悪い、ということになります。仕組みを作って人を守ることこそがダブルチェックの原則なのです。
この漫画見てても主人公は営業でいつも怒られていますが、営業が怒られるからこそ顧客の利益を守り、製造のスタッフを守ることも可能になっているともいえます。当たり前ですが、複数の人間や部署がチェックし合い確認し合って仕事を進めていくことが大事で、このような厳しいシステムが存在することによって、社員が罪をつくることを未然に防ぎながら、緊張感のあるきびきびとした職場の雰囲気が醸し出されていく、ということです。間違いを犯すのが人間、それなら、間違いを確認できるようにすることが大事なのです。
間違いを最後必死にシール貼りなんかも営業の仕事でしてるシーンありますが、これもわかるわかるシーンの1つ。
新人のトレーニングにもすごくいいなと感じた1冊です。