サンフレッチェの今西さんのエピソードから始まって岐阜で遭遇した話までまとめています。
今西さんに薫陶を受けたものとして代表監督になった森保さん、他、長崎の高木琢也監督、ヴィッセルで監督してた松田浩さん、名古屋のヤッヒー風間八宏監督、山形、徳島、清水で監督していた小林伸二さん、ガンバにいた片野坂さん代表ユースで監督やってる森山佳郎さん、などなど、指導者で花開いている人はみんな影響を受けている、とのこと。これって何でなんだろう?なのですが、監督やコーチはサッカーうまいだけじゃ全くだめで、人間の土台を作らないといけないということがよく出てきます。
今の代表見ていても思いますが、柴崎選手大好きですけれども監督やるとどうなんだろうか、人間同士の付き合いや障壁などのことばかりですし、知性や戦略あってもみんながついていけないとなるとそれは代表としても低い評価になります。そう考えると監督としてチームを率いることも強いチームを作ることも、また関わった選手がその後監督やコーチとして巣立っていくことも、全ての土台は繋がっているように感じます。
本の中でも、今西さんの優れた人柄と教育、偉大な功績、徳のある性格や行動などいろんなところに賞賛が出てきます。
サンフレッチェは今も昔も資金力や大きなスポンサーがいるようなビッグクラブではないにも関わらず、資金的に恵まれない環境を言い訳にせず、工夫と情熱で人々を巻き込んで、チームの土台をユースから着実に作り上げていく、こういった視点は本当に素晴らしいものだと思いますし感じます。
徳は孤(こ)ならず = 徳のある者は孤立することがなく、理解し助力する人が必ず現れる、と言う意味ですが、徳をもってチームをまとめる、わかっているようでできない。
徳のある人、徳のあるチーム。
「サッカーで生き続ける時間は人生の中でもほんの一瞬だけだ、だからこそ技術もそうだが、立派な社会人にならないといけない」
と高卒や大卒で来た選手に説く話などもまさにそのとおり。スポーツ選手は技術磨きは当然、ただし、社会に生きる以上他にも学ぶべきことは多々あります。
最後読んでいて本当に悲しくなりましたが・・・。