■ ある日突然40億円の借金を背負う~それでも人生はなんとかなる
保険かけても保険金が3年は入らないので死のうにも死ねない、というくだりがすごく面白く感じました。経営者だと保険をかけても保険金で何ともできないなら命かけてもリスクだけ、という感覚はすごくわかります。
何より40億の借金を抱えること、に関して、その日々金利や元本など毎日の意識は想像するだけで怖いです、当然銀行のやり取りも詳細書かれていましたがこのあたりは半沢直樹の小説みたいですし、実体験ないと理解されづらい箇所。
最近リーマンショックのときの上場不動産会社などでピーク時に売上金額はどれくらいだったのかという統計をみましたが
・アーバンコーポレーション 2436億円
・ジョイント・コーポレーション 1877億円
・ゼファー 1279億円
・アトリウム 1213億円
だったそうです。この金額もすごい、けど、相続で引き継ぐ感覚は徐々にではなく唐突にあった交通事故のように「知らんがな」を受け入れるのは実際にかなりハードです。
読めば読むほどなんか辛くなります。
今振り返ってあの頃は、と言えるのでよかったのですが、同じような状況で力尽きた経営者も多いことを考えれば考えるほど悲しくなります。
青山葬儀所を通るとそういったことをふっと思うこともあるんですが、その感覚に近くて、ジュンク堂に平積みされてスタッフさんがポップかわいらしくつけるくらいの感覚ではちょっと読みづらい本でした。
あくまで自分の今の感覚で、ですが。