あのニトリの似鳥さん、日経の私の履歴書から加筆した内容です。私の履歴書はリアルタイムで見てましたがとにかく波乱万丈すぎる人生で、大学入試でカンニング、中学時代自転車ごと橋の下から投げ捨てられてケガ、名前の画数が21画が運がいいと言われ、とりあえず採用してみる、など読むと本当に???疑問符だらけの人なんです。
加筆内容がこの自転車で橋の上から投げ捨てられ事件の犯人と同窓会で出会う話も付いているのですか、まあ面白い。
ただニトリさんのすごいのが、28期連続の増収増益を達成している会社であることです。最後の最後まで似鳥さんのユーモアがあふれる本ですが、アメリカ研修に1人35万円研修を800人2015年に行かせた話などは、ビジョンもロマンもありながら人材育成にかける費用も量も行動力の違いを感じます。
『鉄は熱いうちにうて、ではないが若い社員にも大きな志と目標を持ってほしい。仕事に慣れてきた2年目にアメリカ研修を実施させれば仕事のモチベーションは高まる』とか『経営環境が厳しいときに教育費を削る企業は長期的に停滞する』などなど。面白さも十分なのですが、それ以外にロマンとビジョン、そして仕事で何を成し遂げたいのか、この部分がないときっと28期連続の増収増益にはならないように感じます。
似鳥さんのきっかけはアメリカ視察した際に家具のショッピングセンターを見学して、アメリカは家具が日本の3分の1、日本にもこの豊かなアメリカのような生活を実現したいのだ、と志が立ったといいます。本では第四章「日本に豊かな生活を実現したい」これが似鳥さんの志なんです、以降ずっとこの志が出てきますが大きな決断や行動の際にこの志に共鳴する人が現れ、成功に導かれています。
似鳥さんの個人のユーモアもあるんですが、もっとも大事なこの部分を共有して「運は創るもの」このタイトルの意味がわかるように感じます。