リーダーで終わるか、ライオンリーダーになれるか。
カルピスウオーターのエピソードがストーリーを語るものとして納得性がありました。カルピスは昔飲んでいた記憶では、カルピスの濃い原液を入れたあとに水で薄めるものでしたが、新しく商品開発にあたって初めから水で薄めているカルピスウォーターをどのように企画化したのかという話です。
最初にカルピスは濃い原液があって薄めて飲めるのがいい、というものでカルピスウォーターはその開発を否定するものになるので、トップマネジメントを説得しないといけないという課題があったわけです。
そのエピソードですが、いきなり商品そのものを「薄めたカルピスを入れたものがいい」とは提案しなかったようで、「カルピスがいつでもどこでもお客様が飲めるようにするにはどのようなものにしたらいいのでしょうか?」と質問を経営陣にしたとのこと。
そうすると経営陣が「そんなことをしてお客様が喜ぶのか?」
担当者は「もちろん、カルピス好きのお客様がせっかくカルピス好きなのに、今は飲めないとか作れないとかいったことでカルピス離れになっています」
この答えを聞いて、「カルピス離れ」にならざるを得ない、郊外や車内などでもカルピスを楽しめるような製品開発の必要性に気付きカルピスウォーターの商品化に繋がったというエピソードの紹介がありました。
そこでようやく「出来上がったカルピスの缶入り商品」が生まれ、「手軽・味保持・適量」の商品コンセプトの提案が響いたというものだそうです。これはすごく納得しました、今になると普通のカルピスウォーターですが、しっかりエピソードがあります。
儲かる儲からないではなく、何でこの商品が必要なのかなどの部分がすごく共感できれば響く、わけで。ストーリーを伝えるのは開発者の仕事、想いを強く持つことも大事、そしてそのストーリーから自然に共感を持ってもらうことが大事。
リーダーですから。