■ 社員が自主的に育つスゴい仕組み
盛和塾で日本経営さんから卒業されて末永イノベーションを設立された、人事に関する非常に参考になる本。
人事は大事でないという経営者はいませんが、ではそのノウハウと言えばどういったことが必要なのかは明確な部分もなく、人事の分野で長年経験してますと言う方もなかなかめぐり合わないこのテーマ。企業経営してると経営実態が100人の会社なのか1人の会社なのか、海外にも支社があるのか子会社がどうだなど言い出すとトヨタなどの上場企業の内容がどうも念仏になります。
メッシのプレーの説明受けて理解することは、おじさんサッカーでは全く必要ないわけで。
という視点からこの末永さんの著書は実際にご自身も経営者なので、業績向上や人事制度など経営幹部研修など読むだけでもそのノウハウがたくさん詰まっています。この中でもいくつかなるほどという言葉があったので引用しますが
・スタッフが自主的に育つ仕組みは難しくない
・マラソンやスポーツと同じく人事も我慢の連続
・自分の判断で結果の責任も体験させることでよい結果が導かれる
・人事面談では過去の追及でなく未来志向の話を行う
・仕事の結果中心ではなく、活動のプロセス評価を積極的に行う
・最終的な行動指針として理念がある
・人事考課で最も大切にしたいフィードフォワードという概念
言葉にすると難しく考えそうですが、上司の立場からは先を見て育成には時間をかけて組織風土をしっかり作り上げないとあかんという話です。それを仕組み化にして、人事として成果を出すこと、この発想が経営者には当然必要であると。
ふとした感想として、『マラソンやスポーツと同じく人事も我慢の連続』 という感覚はあっ!と気付きました。
「千日の修行を鍛といい、万日の修行を練」と宮本武蔵は言ってますが、人事も同じく。