著者のビクトールフランクルはドイツのアウシュビッツから生き残った方。
興味深いことが、病気や衰弱で餓死したり病死する者が多くいる中で、絶望し自ら希望を絶ってしまうものいたこと。
アウシュビッツという生死との境目極限状態で人は何を考え、何を救いにすべきか。フランクルは最後まで会うことのなかった妻の幻想を見たと書いていますが、人を愛する感情や自然を美しいと感じる人間古来の感情が最後の極限まで到った際には自然発生するのか、に深い納得。
表現的に辛辣な部分も含めて、読み終わった後の感想は目の前の霧がすっと消えていく感覚があるのは、きっと50年以上も経ってまだ人々に愛される本の1つだからかと。
「人間が生きるとはどういうことか、なぜ生きなければならないのか」
人生の意味を見出すことと全く同じ。
法人は実在する権利主体である、など法律論で語る際の法人は、生き物を持った人間と同じくの権利主体なのですが、自然人とは全く異なり意思主体は感情を持たない。
ましてや意義を持たずとも存在してしまう。ただ、人間が生きることは内面に対して考えるものではなく、外側のものに対して考えなされるべきなのでしょう。
「あなたの内側を見つめるのをやめてください。大切なのは、あなたの心の中に潜んでいるものではなくて、「未来であなたを待っている」ものです」
「生きる意味 ビクトール・フランクル22の言葉」が関連書籍であるのでこちらも読もうと思う。