ビジネスマンは35歳で一度死ぬ

ビジネスマンは35歳で一度死ぬ～インターネット広告代理店オプトさんの社長鉢峰さんの書かれた本です。
35歳で一度死ぬ、ということはちょうど35歳の私の場合直撃です。びくっとしながら読んだのですが、就職や転職市場での価値として35歳が基準になるということです。35歳以下なら教えてもらいやすいことや、部下として上司も指導できるのですが、35歳以上になると年下の上司がマネジメントすることが難しくなったり、それなりの待遇を考えないといけないので企業側が積極的に採用しずらいと言うニュアンスです。確かにこれはわかります、周りの35歳みているといろんな仕事をしていますが、仕事の役割や内容などを聞いてもマネジメントも入ってくるので明確に定義しずらい感じです。

また35歳までにマネジメント経験もないと厳しいというようなくだりもありました。自分でやって成果をあげることは素晴らしい、ただチームで大きな成果を出すことはもっと素晴らしい、なんてことを「何をいまさら当たり前のことを言ってるんだ？！」という感覚が大事ですしそうでないと難しいんでしょう。35歳直撃しているものからすれば、当たり前の感覚がより深く当たり前になったような気もします。

あと読んでいて共感したのは、オプトに入ってきた社員さんが安定志向になって20歳代のうちから「うちの退職金は・・」と退職金の心配をしてような話をしたことの部分です。確かに退職金も大事ですが、ベンチャー企業なんかで30年先40年先の退職金を心配しながら仕事をすると価値観共有は結構難しい気がします。そこで鉢峰さんが資金を全て突っ込んで次の事業をとりにいくと決めた部分などは、また共感です。皮から脱皮しない蛇は死にます、その繰り返しと改めて感じます。それ以外にもオプト創業の話などやっぱり会社が成長して時には成長のジレンマが生じたりする部分などは、読むと面白いものです。