ここは奈良県と大阪府の県境で交野市にある磐船神社です。天野川の渓谷沿いにあり、「天の磐船」と呼ばれる天野川を跨ぐように横たわる高さ約12メートル・長さ約12メートルの舟形巨岩を御神体としています。
岩がご神体、といえば新宮市のゴトビキ岩を思い出します。古来から岩や木をご神体にしてきた中で、木を改良しようとして拝殿になって神社になってきたという流れがあるので、この岩船でなく磐船がご神体なのです。木にしめ縄を、そして岩には祠(ほこら)、屋根を作って神様を守ることがだんだんと大きくなり神社へと発展した、わけなので。
「饒速日命(ニギハヤヒノミコト)」がこの地に天降った際に乗っていたといわれる「天の磐船(アメノイワフネ)」をご神体、です。
ちなみに、古来からの神道家や修験道の修行場である岩窟が境内にあり、一般の参拝者でも条件を満たせば実際に岩窟の中へ入る「岩窟めぐり」を体験できるのですが、今回は前日が大雨で水嵩増しているということで参加できずで実に残念。今回は生駒駅から近鉄バスで移動して、終点北田原バス停からダッシュでしたが当然自動車のほうが便利です。交野の星田にある星のブランコあたりが近いので、1号線あっちから来た方がええのかもしれないのですが、四条畷の清瀧峠を越えてこの辺の田原台までバイクで来た記憶を思い出しながら、なんとなくバスで来てみました。
大学の友人がいたここ田原台は閑静な住宅街ですが生駒まで原付で20分くらい、まあまあ都心に出るには面倒ですけどいい場所です。
ここにある川は天野川で河内磐船駅は磐船神社さんから来ているのですけど、枚方や交野あたりは昔には海というか水面で大阪は上町台地以外は浅いので水面だったのですが、大和に入るにはこの天野川を通って来たわけですから、この磐船神社さんは交通の要所だった違いありません。シラカタ(白潟)の津から枚方という名前ができたというように、そう考えるとこの磐船をご神体とするのもわかります。
「岩窟めぐり」できなかったのでまた来ます。