一橋さんというジャーナリストの方の本ですがかなり深い。
読めば読むほど過去の歴史の部分で知らないことに気付きます、特に和歌山出身なのに阪和銀行副頭取事件や、和興開発、紀陽銀行など一連の話や天神崎リゾート開発の話なども含めた業務停止命令のエピソードは当時中学生、高校生くらいだったのもあって読めばいろんな線が繋がった感覚にもなりました。阪和銀行が潰れる、となると友人のお父さんが勤めていたのでそれは大変だ、と言っていたのも覚えています。
いろんな部分を紐解いていけば偶然に全てが起きるわけではないので、点と点が繋がって時系列の線が出来上がります。
そういえばですが、昔あった金融腐食列島呪縛、あんなのもこの時代に近い部分が多々出てますね、内容が複雑な分をDVDだとわかりやすくしてましたが、それでも十分に見ごたえがあって素人が見ても大きな失敗とその失敗を取り返す方法や手段の選択で『仕方ないんだろう』というところなど、納得の部分も多くあります。そういえば今もスピリッツでやってますが『クロサギ』も近いですね、知能犯の経済犯罪の類のマンガです。偶然に本屋で見つけたので買って読んでみたのですが読み応えは抜群。かなり昔からありますが、最近ふと読むとまたこれが新しい手法や話や敵やなんやらがたくさん。
アノニマスなど言葉も出てきそうな勢いがあって、ハッカーとの戦いもいずれ面白い映画になるのかと期待感も多々あります。
確か落合信彦さんが『若いうちは本をたくさん読め。ただ、太宰だけは2冊続けて読むな』 と書いてました、太宰を2冊読むのは悲壮感で悲哀で真っ黒になりそうになります。ダークサイド部分をしっかり知っているからこそ、光の部分の大事さが身にしみてわかります。なので感受性豊かな人は読まないべき、おススメしませんこの手の本は。