会社設立したのが2008年なのですが、何で2008年だったのかというと、本当に景気も相場も世間も知らなかったので勢いだけだったからだと思います。
何せ司法試験の勉強で、2000年の大学卒業から仕事就いて会社設立まで勉強やら仕事やらに全て意識も没頭してしまったので、周囲を見る余裕も時間もなく、リーマンショックの大きな影響もちっぽけな零細企業には関係ないかなという感覚がありましたので。
世の中の情報が多々あってもそんな情報取得するだけの時間なかったことと、マクロと今の立ち位置と全く関係ないので不景気なら不景気で儲かる業務が多々ありますし、例えば任意売却なんかそうだと思うし、目の前に没頭して日々過ごしていたので会社設立後に「これからは人材派遣もどんどん人切られていくわ」と、取引先社長が言っていたのを聞いて、「さすが長年社長やってる人は先を見る目と相場を知ってるな」とか、ひとごとのように思ったものです。
事業なんかでいえば起業当時なんて顧客0でしたし、二代目でもないのでバックアップしてくれる親の別会社出資なんてないですし、自己資本100%でしたし、まああるのは若者特有の有り余る情熱だけでした。
今考えても何もないから創意工夫が生まれ、お金もないから1つの信用を大事にする精神でしたし、だからよかったんだろうと本当に思います。
何かに没頭して寝食も忘れて24時間365日専念できるもの、会社設立時はそんなものでしたので余裕も周りを見る目も何もなかったのが実感です。金はないが時間と情熱だけは有り余るほどある、そんな感じです。
欲望や自分の未熟さ、勘違いや勢いと日々向き合いながら戦っていたら、もう15年近くになります。自分が成長できたとは思ってませんが、がむしゃらにやって頑張って成果を出す経験だけは得られてて、滅茶苦茶な状況でも何とか浮上するための胆力やノウハウが得られたことで、大きな自信は身についたと思います。やっぱりペーペーで下っ端の中の下っ端を過ごしてきた辛酸というものは人をタフにします。
創業当時、事故で腕を骨折して全身麻酔の手首にボルト導入コースになって2ヶ月くらい右手ギブスだったのですが、おかげで左でもまあまあ箸を使えるようになりましたし、そのおかげでいつも「万が一右腕が飛んでもまあ仕事は何とかできるな」と思ったりできるようになりました。自分の経験を元にした安心感、それは成果までの道筋が明確に過去経験から鮮明にイメージできる、そんな思考による安心感です。これが自信にもつながるものです。とにかく挑戦、というのは大好きですが、背中押してもダメな時には自分の経験を元にした安心感をもつこと大事、と思います。