信託銀行などの話なのですが、財産を相続しても財産を築いてきた努力や汗を引き継ぐのは難しいという話です。
ちょっとそれに似ていますが、「案件を継いでも案件を築いてきた汗を継ぐのは難しい」
長い年月をかけて取引先との関係を築き、お互いの成功を収めてきた人の悩みです。
それはこの関係自体を引き継ぐことに比べると、これまでの努力や苦労や経験を次に引き継ぐことの困難さです。
大切な顧客と顧客との関係が、次にもきちんと受け継がれるためにも、この苦労をどう伝えるべきか悩みます。
初めてのアポイントから取引開始、紆余曲折ある中での関係性構築、ゼロから作る難しさよりも今あるものを引き継ぐ容易さと
その容易さが当たり前感覚になってしまうことは、いわゆる「苦労知らずのぼんぼん」の世界になります。相手が社長だとなお一層難しいからこそ、そのレベルまで来れたときには違う世界が待っています。
これは仕事での上司が感じる想いになるんでしょうけど、取引最初のプレゼンから始まり、見積り・企画提案、受注と思いきやの延期、会長の指摘、事業所の開設に伴い無期限延期、そのうちに専務の結婚、事業承継、いつの間にか社長になって、ようやく実現した受注、そこからの改善提案、リプレースなどなど。そういった長年の歴史をぽんと引き継ぐことは難しく、特に汗と涙の結晶は全く引き継げないと思います。だからこそ、こういったことを話すことができる人が大事だし、その歴史を永遠を言える語り部も大事。先達に感謝と敬意を。
「案件を継いでも案件を築いてきた汗を継ぐのは難しい」