■ まんがでわかる ウラジーミル・ウラジーミロヴィチ・プーチン
まんがになればプーチン大統領までもわかってしまう、恐るべし漫画。
プーチンは貧しい労働者の子弟で、元KGBで柔道黒帯という意外性の政治家ですが、日本の安倍首相は元々お祖父さんも政治家ですし、トランプ大統領なんかは大資産家の不動産王で、今世界の指導者はエリートだといえるのでまるっきり反対の出というのが興味深いところ。
プーチン大統領がここまで出世するにはいろんな理由がありますが、時と場合によってうまく用いてもらうほうの利益=パートナーシップを重視する、ベクトルをあわせる、あたりがすごくいい結果になっていったのだと思います。
ときには雇用主と従業員と言う立場、上司と部下と言う立場、経営者と従業員という縦の関係ではなく、一つの目的に向かって行動を共にし、自らの夢を実現していく同志の関係を築いていく、なんかの関係つくりが実にうまい。
そして、周囲の評価を少しずつ上げていくことで、自分自身の信頼をうまくコントロールして、「言わないと動けない部下」から「言えば動く部下」、「ある程度使える部下」から「有益な部下」に格上げされていきます。
ランクアップすれば、こちらの提案も通りやすくなりますし、少しずつ自分の思い描く絵のように物事が進めていく手腕も見逃せません。
京セラの稲盛さんの言葉では、「一般にありがちな権力は権威に基づく上下関係ではなく、志を同じくした仲間が心を一つにして会社を運営してきたことにより今日の発展があるのです」とあります。少しでも、ともに同じ方向を向いて進む意識を培う、という気持ちを持ってほしいからこそ、稲盛さんもこのような言葉を言ったのだと思いますが、この辺の部分は学校で全く学ばない。
むしろ学べば学ぶほど有害になり、相反する方向になるような内容の部分かと感じます。
「サーバントとなって動く」など学校で学ばないので。だからこそ、この短期間で大統領になった手腕や行動力はすごい、んです。