[盛和塾] 機関紙マラソン 85号
塾長理念
「仕事に打ち込んで、世の中に役立ち、自分自身も幸せだった」と感じられる生き方が、時代がどう変わろうと、最終的にはみんなが求めているものではない
か。
【気付き】
仕事に関しては自分で最も納得できることが大事ですが、誰かのために役に立つこと、そのテーマが最も大事です。クレアネットの仕事でも、ある顧客のご要望に対してプレゼンしたりする朝礼を行ったりしてます。
その際に、最も工数などうまく調整して、要件化、仕様化したものなど加味して発表するので、すごく面白いし、スタッフ同士でも役に立ったりしてます。
顧客満足のための技術を一緒に高める、これも大事でみんな必要とするもの。
そんな仕組みや方法を継続すること。
塾長講話 第八十一回
最初から自分の好きな仕事に就ける人は稀であり、大半の人はたまたまその仕事に携わることになったに過ぎないのです。しかし、嫌々ながら仕事に取り組むといった、中途半端な状態のまま仕事を続けることは、せっかくの人生を無為に過ごすことになってしまいます。
人生や仕事において偉大な業績を成し遂げた人は、やはり心から就くことができた幸運な人か、はたまた好きではなかった仕事を、気持ちを切り替えることにより、好きにしていった人なのです。
ささやかなことを喜ぶことができる、そのような心の素直さや純粋さこそが、地味な仕事を生涯継続し、大事をなしていくにあたり、最大の活力源となるのです。
では、どのようにして自分を磨いていくのか。それは「試練」を経験することです。偉大なことを成し遂げた人で、試練に遭ったことがないという人を私は知りません。
経営で一番大事なことは、従業員を自分に惚れ込ませ、一体感が持てるような人間関係をつくることです。それが「経営の要諦」の第一です。
「月次の売上と経費を細かくチェックする」ことです。
経営者っはどんなに忙しかろうと、どんな会合があろうとも、月初の二、三日、あるいは一週間は先月の結果をまずは自分でよくみてみて、次に従業員、幹部と一緒になって議論をし、反省をします。
経営者に惚れ込み、同じような考え方を持った人たちが集まった会社にするためにも、フィロソフィの共有が必要なのです。
【気付き】
最初から仕事好きなんてなくて、やってるうちに好きになる、これが正しい感覚。そして必要とされる顧客がいれば、自然とファンが増え定期的に使ってもらえる、そんな好循環が出来上がっていけば結果も出てきます。
たとえそれが少ないニッチなところでも、100つの場所でのニッチな勝負で顧客ファンが増えれば十分に仕事は成り立っていきます。そんなことをぼんやりではありますが見えてきて、1人のお客さんでも1社の取引先でも満足してくれればそこから必ずいい連鎖が生まれる、ぼくは痛感してます。
そんなことを実践してないスタッフにも共有していかないと。
塾長夜話
人生の方向を決めるのが心というものの仕事ですから、えげつない人間性で利己心が強く、俺が俺がと他人より自分のことだけを考えればいいという人だと、えげつない方向へと進んでいます。
【気付き】
自分ばかりでなく、他者への思いやりを。
・駅などで坊主とベビーカーで歩くようになって、
・子供がお店で泣きわめくようになって
・タバコを吸っている人が妊婦の奥さん通った瞬間に、
・何かに気付いたようにさっと火を消したりしてくれたりして、
ようやくいろんな気付きを得たりしています。
完全に配慮していたなど全く思わないのですが、思ったより気付けてなかったこともたくさんあって、今では赤子が泣いて困っている人に「うちの坊主も2才で大変なんですよ」と一言言うだけで、一言言われるだけでほっとする、みたいなものも。
利他の精神であり、人に対しての配慮も。
まだまだできてないんだと自覚してるので、
少しでも寄り添えるようにしたいなと。
太田英男<福岡>株式会社九州建産 会長
人生でも経営でも、特に経営はそうですが、社員と心がひとつにならなければ、やっていくのは難しいのです。真面目に経営をしている方はみんなそう感じていると思います。
私も京セラをつくったときから、何がいちばん大事なのかといえば、金でも技術でもなく、人の心なのだと考えてきました。
【気付き】
人の心はどうあるのか。
好奇心や意思判断基準、など、どうしてなのか、なぜなのか、など多くの事象を過ごしているうちに一定の法則がわかってきます。
人の心ほど移ろいやすいものはない、けど、
いったん固く結びつけばこれほど固いものはない。
そのためにはどうすべきなのか?
いつも自問自答ですが、自分の判断基準、
経営者としての判断基準、いろんな視野に含めて「稲盛塾長ならどうなのか?」や「稲田理事ならどうなのか?」自分より倍近く年齢を重ね、経営者暦を40年、50年されてきた方の言葉、という視点はすごく有用に感じています。
自分は~、でなく、塾長ならこうだろう、が正解。
岳義弘<福岡>株式会社岳将 代表取締役
古い社員が臨時給与を要求したり、スカウト社員の経費不正請求や流用が発覚し、超音波装置部門を半年で潰してしまいました。
さらに一年後、古い社員たちは開発に四年間で約一億円を注ぎこんだ社長の私を見限り、集団退職して競合会社を創業しました。
翌年、売上が十億円から二億円に落ち、現金不足を初めて体験しました。熟睡できず、夜中に何度も目が覚め、目の前の仕事に集中できず、おちつかない日々を送りました。
盛和塾でも必ずコンパをしますが、あれはただ飲みたいからコンパをしているのではありません。膝をつきあわせ、忌憚のない意見を交わしなさいという意味で、コンパをしているのです。
【気付き】
多くの不正が発生するにはその温床があるのでは、
と思いますが。技術の部分でしっかりした価値が生まれると、その価値を巡って争いが起きたりしてしまうのか、と。
だからこそ、会社として何を目指すのか見える化が必要なのか、と感じます。
スポーツ馬鹿なので、大阪桐蔭高校の野球部の話ですが、甲子園出場やプロ野球選手のデータをもとにして、塁間の走塁タイムなど徹底的に見える化を図っているそうです。
数字は嘘をつかない。
なので毎月数字を突合せして確認する、その行動が当たり前に行う行動になる。
そして数字がたくさん出てくれば「この数字は最も大事」数字を見つける。
盛和塾でもコンパを頻繁にしますが、やっぱりご飯を一緒に食べる仲は仲良しですし、昼よりも夜のほうが気心知れるのもわかります。飯の回数を数えることはしませんが、なるべく回数が多いほうがいい。
長友英資 株式会社ENアソシエイツ 代表取締役
(元東京証券取引所最高自主規制責任者)
企業は生きて、成長を続けることに価値があります。その認識が欠如しているのではないかと思います。企業が生き残り、社会的な存在意義を高めていく第一条件は、変化を先取りし、その変化に即応することです。
リスク管理経営と情報開示は、上場会社であろが非上場会社であろうが関係ありません。
情報を隠すことが企業の不利益になり、情報開示は利益になるというのは当たりまえの話です。
【気付き】
情報開示に関しては、今本当にネットのおかげでいろんな情報を確認できるようになってきました。上場企業の数字もそうですし、非上場でも
http://www.zaregoto-gakuen.com/
のように数字を横軸、縦軸に切って紹介しているところもあります。
前に製造業の社長さんが『京セラさんの財務諸表参考に』数字を作ろうとしているという発表を聞いたことありますが、京セラさんなど本当にすごい、内部留保もそう、営業利益率などもそう、数字だけみて言葉の説得力が出ます。
タイムズカーシェアリング使ってるのですが、パーク24さんは、カーシェアで運転に関わるデータを集め、96万人の会員属性と合わせてどこでどんなクルマ使うのかデータ収集して自動車開発メーカーに提供しているそう。
クレアネットもアクセスログ数字など大量のデータを処理して、数字的な判断基準を用いて施策を考えることはしますが、経営でももっとこの数字からの類推や判断基準を磨きたいと思います、情報をみて「これは危ない!」と「これはすごい!」の判断を瞬時にできるような鼻の効く感覚を。
webサイトだけだと、代表取締役の名前を画像にしてる、などは危ない。
とかいろんなものあるので、それをもっと経営化に。