[盛和塾] 機関紙マラソン 102号
塾長講話第十八回全国大会
経営においては実際に、業績は経営者の「器量」、つまりその人間性、人生観、哲学、考え方、あるいは人格の通りにしかならないものなのであります。
組織の拡大に伴い、発生する問題も次第に大きくなり、高度化し、複雑化していきますが、人間性が高まっていなければ、その新しい局面に対応できなくなってしまうのです。
私のベッドの脇には、何十冊と本が積んであります。宗教や哲学関連の書籍が中心ですが、毎日少しずつでもそれらの本をひもといています。
なぜ経営者は心を高め続けなければならないのか。それは、経営において正しい判断を下すためであります。企業の業績とは、経営者が下した判断が累積した結果であり、そうであるなら、経営者は正しい判断を続けなければならないのです。
心というものは、利他と利己の二つの心が同居し、せめぎ合っていると考えれば、頭がいいから研究ができるとか、仕事ができるといった能力の差はありますが、それを超えて、この利他と利己の比率によってこそ、その人物のレベルが決まるのではないかと思います。
【気付き】
塾長の言葉に「会社の器はトップの器」と言う言葉がありますが、これは本当にわかります。
自分の器などまだ本当にたいしたことがないので、器を大きくするために日々学び、と思います。
あと塾長であっても、日々謙虚に学ぶ姿勢をもって寝る前に本を読んで考えて反省して、ということをしていてこの行動をきっと若いころからとすれば40年、50年継続しているのかな、
と推測できるので、そう考えると本当にまだまだ。
今日の行動は最善だったのか最良だったのか、他に手段はなかったのか、伝わってなかったのではないか、などなど。
悲観的にネガティブに反省しつつ、常に行動に関してはポジティブに明るく。その精神を保つにも日々の精進が実に大事です、日頃の行動の積み重ね。
経営体験発表(一) 敢闘賞 栗屋野盛一郎
設備業であるため、京セラのような消耗剤を扱う商売より、より景気の煽りを受けやすい。何かそういう消耗材を考えた方がよいと思う。とのことでした。
売上、経費(仕入れ)と経費(固定費)と経費(流動費の着目すべき勘定科目)として定時間、残業時間で割って、時間当たりを見ています。
運賃、通信費、交通費、交際費、消耗品費、一元的外注費など、皆が分かりやすい科目をフォーカスして会議を進めています。そして実績と翌月予測をして会議を終了します。
企業経営というものは、どんなに零細企業であろうとも数字が大事なのです。売り上げから経費を引いたものが利益です。
従業員のみんなが自分と同じような気持ちになって、経費はなるべく減らし、売上はなるべく増やそうと創意工夫をしてくれるような社風、またはそういう方向にベクトルを合わせていくのです。
【気付き】
消耗材でいうと、「牛のよだれのようにだーっといつも出てくるような需要を抑えた仕事」
と勉強会で聞いた言葉がありますがこれは納得です。
数字を見ることですが、
・顧客別
・商品別
・費用発生タイミング(定額かスポットか)
・支払別 口座振替、請求、手形、カード
で見える化したうえで、最も増やしたいのは何か、を考慮するのはいいことです。
一度やったのですが共有できてないのでそういったことも行ってまいります。
経営体験発表(二) 敢闘賞 今泉治朗
服地の在庫販売をする会社です。多品種であり、得意先もたいへん複雑になっている会社を理解するためには、まさにコンピューターシステムを最初から立ち上げてくことが生きてきてます。それをすることで、今泉さんは会社の隅から隅までわかるようになったわけです。
【気付き】
社内での基幹システムは実に複雑でややこしい、です。
ある意味ここをしっかり手綱さばきでまとめることできると、全業務が見えます。それくらいの理解力でしないと絶対にうまくいきません。
なのでこれだけ大きい規模の会社さんをまとめたのはすごいなと心から業務を推測できるので感動です。
仕事上、社内を横断してシステムや広告など考慮することありますが、担当者さんが人をまとめることできないと頓挫します。
なのでエース級か将来の幹部やらないと、なので、全て納得です。
経営体験発表(三) 最優秀賞 久枝俊夫
労働基準監督署より考察が入り、季節労働者が正規雇用の手続きを取っていないことを理由に、当社の年間売上に匹敵する、一億六千万円の罰金支払命令が当局より下されたのです。
繁忙期には、農場の脇にテントを張り、何か月もそこで寝泊りしながらがんばりました。お風呂は、近くの小川でした。
久枝さんは真面目に罰金を納め、税金を納めていきました。それがいつの間にか、政府の関係者、銀行の人たちにわかり、そのために金利一〇%という銀行融資でも低利にしてくれるし、たいへん親切にしてくれました。びっくりしたとおっしゃいましたが、やはり正直ということは大事なのです。
【気付き】
いつもながら他国文化の違いにびっくりさせられます。
だからこそ、原点は何か、ここで何を得たいのか、外部環境が変わっても自分はどうあるべきなのか、
自問自答しながらでも事業をしないといけないんだろうなと、本当に思います。
ご商売なので日本で売れる炊飯器3万円が、他国だと20万円、逆に日本の炊飯器10万円が価値が伝わらず15万でしか売れない、
などもあるそうで、このへんは商人の目利きの部分でもあるんですが、価値は相対的、ありたい姿は絶対的に。
経営体験発表(四) 敢闘賞 丸山政則
中小企業の場合には、どうしても社員は転職を経験した、いろいろな人が入ってきます。
よい経験、悪い経験、いろいろなものを持った人が入ってきます。そういう人たちを美しい心にして、仲間として会社を共に守っていく頼りがいのある社員にしていくためには、やはり人間としての考え方を徹底して共有していくことが必要です。
【気付き】
本当にいい人は来ないのですが、根はまじめな人、という人をいかに戦力にするかが経営者の器です。
永守さんが歩をと金にするように人材育成しないと、と言っていますが正にそう。
採用、教育、活性化まで、人間教育や根本をしっかりした後に現場で場を作らないといけない、いつも思います。
経営体験発表(五) 敢闘賞 中原正美
子会社になり、親会社には経営指導料として売上の〇.五%を上納することになりました
支店別の独立採算と同時に扱い商品が、例えばガーデニングの物置だとか、いろいろなものがあります。
その品種別に分けられるものなら分けて、ガレージ関係の営業をしているところの採算はどうなのか、物置や門扉、庭石を扱ている部門の採算はどうなのか、そういう支店別・部門別の独立採算制をしていくといいのです。
【気付き】
アメーバ組織の話です。
部門別、商品別、採算の見える化から次は「収益あげるためにリソースの分配方法」です。
クレアネットはまだここができてない。
経営体験発表(六) 優秀賞 福島 裕
ITを使った通信技術を駆使したメンテナンス事業は、今後よいビジネスになっていくような気がします。アフターサービス、メンテナンスにも、たいへんなビジネスチャンスがあります。また、冷凍冷蔵技術を使った新製品開発も、まだまだいくらでもできるのではないかと思います。
【気付き】
メンテナンスやサービス、で、コマツのコムトラックスを思い出しました。
https://mirai.doda.jp/series/futurecompany/vol1/
建機のデータを取ることでソリューションを売る、です。
これwebなんかでも当たり前のことで、データと運用と改善はニーズです。
クレアネットはわかりやすくホームページ制作のお仕事、と言いますが、
実はデータ管理に分析に改善にというコンサルティングが実に仕事でウェートを占めています。
メンテナンスは改善の宝庫。参考になります。
経営体験発表(七) 優秀賞 西泰宏
「もがき苦しんでいた私に、『あっ、これだ!』と稲妻が走った瞬間をいまだに覚えています」とおっしゃいましたが、そういう素地が西さんにあったから、本に出くわしたときに稲妻のような閃きがあり、胸を打ったのです。
求めていない人であれば、同じ本を読んだとしても、「そうか」で済んでしまうはずです。
【気付き】
これは意識の部分の話で共感なんですが、
「馬を水辺に連れて行くことはできても、水を飲ませることはできない
You can take a horse to the water, but you can’t make him drink.」
受験英語にありました、うまいこと言うなだったのですが、今は本当にこれです。
いろんなセミナー、OJT、本を読んで勉強、ロープレ、何をやっても本人に意思がないと
絶対に無理です。とすれば、どのように心に火をつけることができるか、これができることが偉大な上司であり
素晴らしい人だと。
本気で「絶対に学びたい」と思えば寝食を忘れて没頭するくらいになります、
ゲームとか勉強とか明日納期の仕事とか、そういった経験値が今の仕事作ります。
経営体験発表(八) 敢闘賞 雨宮美智子
発表後に塾長からいただいたコメントは、美容師が働く美容業界を一般企業の水準まで底上げしなさいと捉えられるご示唆だと感じました。
優しいお言葉の中にも、愛ある塾長の叱咤激励だと受け止めております。
【気付き】
仕事の中で会社のみんなのために、もあるのですが、業界のためにというのも以前はあまりなかったのですが、いろいろと考えることも多くなりました。
大儀なものではないのですが、学生さんなどが来ると仕事のことも含めて、こういった情報や広告やAIなどに関連する仕事、大きな企業で言えば
グーグル、アマゾン、アップル、フェイスブック、マイクロソフトなどの仕事に直結している仕事なので、今後どうみてもこの業界のスキルが重宝されるようになる、
など話するとみんな目をキラキラさせていたりします。
美容業界の底上げをできる力をお持ちの方は、そういった上のレベルで活躍されるのは本当にいいことかと思います。
そしてそういった方の連続で業界が成り立つので、歴史があるところはやっぱり強い。